ある日の夕食【300】 [*料理]
4月20日(月)の我が家の夕食。
献立は…
●肉野菜炒め
*具材は、豚小間切れ肉・にんじん・キャベツ・もやし・ニラ。
味付けは、醤油・ガーリックパウダー・塩・胡椒。
胡麻油で炒める。
●カリカリ梅とひじきの混ぜご飯
*ひじき・酒・塩少々を加えて炊き込んだご飯に粗く刻んだカリカリ梅を混ぜる。
※2014年4月28日に作ったものと同じ材料&作り方。
●ネギとえのき茸のスープ
*長ネギは斜め切り。
えのき茸は根元を切り落としてほぐしておく(長さによっては半分に切る)。
鍋に水と鶏ガラスープの素を入れ沸騰させる。
長ネギ・えのき茸を加えて生っぽさが消えるまで煮る。
味を見て、塩などで調味。
器に注ぎ、黒胡椒をふる。
●きゅうりの塩昆布のせ
*ボウルに乱切りにしたきゅうりを入れ、合わせ調味料(酢・醤油・ラー油)を加える。
手で揉み込むようにして味を馴染ませる。
器に盛り、塩昆布をのせる。
最後に白胡麻をふる。
●ノンアルコール類
*夫はビールテイストのノンアルコール缶飲料、
私はチューハイテイストのノンアルコール缶飲料。
ある日の夕食【299】 [*料理]
4月18日(土)の我が家の夕食。
献立は…
●豚肉入り野菜炒め
*具材は、豚小間切れ肉・玉ねぎ・赤パプリカ。
味付けは、酢・醤油・オイスターソース・酒・砂糖・輪切り唐辛子。
胡麻油で炒める。
●ひじきの炊き込みご飯
*にんじんは千切りに、油揚げは油抜きして細切りにする。
ひじきは水で戻してザルにあげておく。
お米をといで炊飯器の内釜に入れる。
だし汁・醤油・酒・みりんを加える。分量の目盛りよりやや少なめに。
にんじん・油揚げ・ひじきを加え、全体を混ぜ合わせてから炊く。
炊き上がったら少し蒸らし、サックリと混ぜる。
●味噌汁
*具材は、長ネギ・絹ごし豆腐。
●キャベツのひと揉み浅漬け
*ひとくち大にちぎったキャベツ・浅漬けの素(キャベツに絡まる程度)・胡麻油少々を
ビニール袋に入れ、全体に味が行き渡るよう揉み込む。
汁気をきって器に盛る。
白胡麻と刻み海苔を散らす。
●ノンアルコール類
*夫はビールテイストのノンアルコール缶飲料、
私はチューハイテイストのノンアルコール缶飲料。
「ナショナル・ギャラリー 英国の至宝」 [*映画]
●監督・編集・録音:フレデリック・ワイズマン
●2014年/アメリカ・フランス
2015年4月17日(金)、渋谷・ユーロスペース2にて鑑賞。
Bunkamura ザ・ミュージアムで
『ボッティチェリとルネサンス』展を鑑賞した後に観に行って来ました。
ロンドンの中心地、トラファルガー広場にあり、
年間500万人以上が訪れる世界トップクラスの美術館、ナショナル・ギャラリー。
フレデリック・ワイズマン監督が30年もの間、
いつか撮影したいと切望し続けた場所でもあるそうで。
3ヶ月にわたって全館に潜入、その全てをありのままにカメラに収めたドキュメンタリー映画。
英国が誇る名画の宝庫、世界中から愛される美術館に集うアートのスペシャリストたち。
定期的に見直される美術品の展示位置。
気が遠くなるほど繰り返し調整される照明。
手作業でひとつひとつ丹念に制作される額縁。
高度な修復技術。
個性豊かな専門家たちによるギャラリートーク etc…。
彼らの真摯かつプロフェッショナルな仕事ぶりを多岐にわたって堪能することが出来ます。
一般人がなかなか足を踏み入れることのできない美術館の舞台裏を
クラシック音楽を聴きながら、大スクリーンでじっくり見入る。
こういう楽しみ方もまた贅沢でイイものだ。
なかでも特に、
館内の本物の絵画(ティツィアーノ)の前を舞台に見立てて
英国ロイヤル・バレエ団の二人の男女が踊るシーンは良かったよお〜。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−ココからは【自分用メモ】−−−−−−−−−−−−−−−−−−
***《ナショナル・ギャラリーはどんなところ?》***
世界各国の国立美術館の多くは王侯貴族のコレクションが礎となっているが、
ナショナル・ギャラリーは一市民のコレクションから始まった希有な美術館。
1824年、
ロイズ保険組合の発展に寄与した銀行家、
ジョン・ジュリアス・アンガースタイン(1823年没)の
貴重なコレクションが売りに出されると、
イギリスはコレクションを買い取り国立美術館の創立を宣言する。
イギリス初の国立美術館は、一市民の遺した38点のコレクションから誕生したのだ。
***《“名画の宝庫” 充実度を誇るコレクション》***
わずか38点のコレクションからスタートしたナショナル・ギャラリーは、
その後の蒐集を経て、現在では2,300点以上の貴重な作品を所蔵し、
そのほとんどが常設展示されている。
その内容は世界最高のレベルに匹敵。
所蔵作品はイタリア・ルネサンス絵画から、17世紀のフランドル、オランダ絵画、
イギリスやフランス印象派はもちろん近代絵画にも及び、
館内をひとめぐりするだけで西洋美術の歴史を知ることができる。
レンブラントの多くの良作や、
19世紀イギリスを代表する風景画家ターナーが遺した作品を多数所蔵。
1870年に普仏戦争を逃れロンドンにやって来たモネは、
ナショナル・ギャラリーでターナーの作品と出会い、大きな衝撃をうけたという。
そのほか、フランス摂政オルレアン公によるコレクションのうち25点を所蔵、
フランスの画家ドガの死後、その貴重なコレクションのなかから、
自作はもちろんマネやゴーギャンらの歴史に残る傑作群を入手した。
***《誰もが訪れることのできるロンドンの中心地》***
当初はペル・メル街100番地の旧アンガースタイン邸に開設されたが、
1838年に現在のトラファルガー広場に移転。
交通の便もよく、
あらゆる階層の人が容易にアクセスできるロンドンの中心地といえる好立地だ。
空気のきれいなロンドン近郊への移転も検討されたが、
「どんな人でも気軽に来られる場所にあるべき」という方針のもと
現在の場所に落ち着いた。
***《年間500万人以上が訪れる、万人に開かれた美術館》***
ナショナル・ギャラリーの常設展はすべて無料で見ることができる。
その運営は寄付によって成り立っており、館内には募金箱が設置されている。
イギリス国民だけではなく、世界各国から観光客が訪れ、
世界美術館・博物館の動員ランキングでは常にトップクラスにある。
また市民に向けた様々なイベントが企画され、
無料のワークショップやガイドツアーが定期的におこなわれているほか、
5歳未満の子供を対象にしたお話会も催されている。
階級や貧富の差を超え、
すべての市民が来館できる美術館を目指すナショナル・ギャラリーは、
まさに万人に開かれた美術館だ。
(『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』公式サイト内・「ギャラリーの歴史」より抜粋)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−【自分用メモ】ココまで−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」 [*アート鑑賞]
4月17日(金)は、
Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の
『ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美』展に行って来ました。
15世紀、花の都フィレンツェでは、
メディチ家をはじめ銀行家の支援を受け、芸術家が数々の傑作を生み出していきました。
サンドロ・ボッティチェリ(1445〜1510)の美に代表されるフィレンツェのルネサンスは、
フィレンツェ金融業の繁栄が生み出した文化遺産といえます。
本展では、
ヨーロッパの貿易を支配し、ルネサンスの原動力となった金融業の繁栄と、
近代に通じるメセナ活動の誕生を、
フィレンツェと運命をともにしたボッティチェリの作品17点(工房作などを含む)をはじめ、
絵画、彫刻、工芸、資料など約80点によって浮き彫りにします。
(『ボッティチェリとルネサンス』チラシの紹介テキストより抜粋)
【※メセナ:企業が主として資金を提供して文化、芸術活動を支援すること。
ただし、企業による資金以外の経営資源(人材・施設等)による支援も少なからず行われている。
また、企業による事業主催なども含まれる。】
絵画だけでなく、〈美〉を支えた〈富〉にも焦点が当てられている今回の企画展。
中世から初期ルネサンス時代にかけて国際通貨となり、
フィレンツェをヨーロッパ経済の中心に押し上げ、
ひいてはルネサンスの繁栄を生み出した「フィオリーノ金貨」をはじめ、
当時の経済活動をうかがわせる資料や商人の仕事道具も紹介されています。
ルネサンス期の芸術の誕生には、
地中海貿易と金融業によって財を成したフィレンツェ及びメディチ家の資金力が不可欠。
そのメディチ家から絶大な信頼を得ていたボッティチェリは、
彼らの要望を満たす作品を生み出す理想的な画家であり、
女性を清らかに描くことで、「清廉な印象を持たれたい」金融業者の期待に応えたといいます。
イタリア政府の「門外不出リスト」に登録されている、
●サンドロ・ボッティチェリ『聖母子と洗礼者聖ヨハネ』(1477〜1480年頃)は
「トンド」と呼ばれる円形画(5月6日までの期間限定展示)。
とっても色使いが綺麗で、この絵が一番気に入りました。
●マリヌス・ファン・レイメルスヴァーレに基づく模写『両替商と妻』(16世紀半ば)と、
●『高利貸し』(1540年頃)。
ついこないだ、どっかで観たような…と、帰宅後調べてみたら、
『ルーヴル美術館展』(国立新美術館)で観た、
クエンティン・マセイスの『両替商とその妻』(1514年)だった。
『高利貸し』の方は、同じく『ルーヴル美術館展』で観た、
マリヌス・ファン・レイメルスヴァーレに基づく模写による『徴税吏たち』(16世紀)ね。
マリヌス・ファン・レイメルスヴァーレの作品は、
クエンティン・マセイスやアルブレヒト・デューラーの影響を強く受けていて、
3つの題材「両替商(もしくは銀行家)とその妻」「収税人」「書斎の聖ヒエロニムス」を
描いたものがほとんどなのだそう。
やがて、メディチ家の衰退とともにフィレンツェは危機の時代を迎えます。
この頃、修道士ジロラモ・サヴォナローラが台頭。
彼は教会の堕落を批判し、市民に贅沢品や宗教上好ましくない芸術作品を燃やすよう
《虚栄の焼却》への参加を呼びかけ、多くの芸術家がその作品を燃やしました。
が、極端な神権政治の末に民衆の反発を買ってしまったサヴォナローラ。
最終的には火刑に処されます(1498年)。
ここでは、
●フィレンツェの逸名画家による『サヴォナローラの火刑』(17世紀)も展示されていて、
華やかだった歴史の果てを、ただ見ているだけの傍観者になったような気分。
言葉が見つからなかったです。
一方、サヴォナローラの考えにすっかり魅了されたボッティチェリ。
作品は変容し、人物表現は硬くなり、官能性も消えてしまいました。
そして、人気も急落。
最期は貧窮し、負債を抱えたまま死去してしまったようです。
イタリア・ルネサンスと聞くと、美しく理想的な美のイメージが強いけれど、
今回は〈美〉と〈富〉と同時に在った
歴史の〈光〉と〈闇〉の二面性についても考えさせられる…
そんな展覧会でした。
最後は、グッズを(展覧会前売り券とのセットで購入)。
美術ブログ『弐代目・青い日記帳』さん(http://bluediary2.jugem.jp/)発信の企画、
「みんなが欲しいチケットホルダープロジェクト」から生まれたチケットホルダー。
表面には、
ボッティチェリ最盛期の巨大なフレスコ画《受胎告知》(1481年)より
天使ガブリエルの翼と白百合が。
そして、右下にはフィオリーノ金貨もあしらわれています。
ちなみに裏面は、同じく《受胎告知》がノートリミングでレイアウト。
落ち着いた色合いと大人っぽいデザインがイイ感じ。
▼Bunkamura内ロビーラウンジにて、イチゴのクレープ&アイスコーヒー。
館内鑑賞チケット提示で優待割引
▼東急本店のディスプレイ。
Bunkamuraの企画展行く時の楽しみのひとつ。
ある日の夕食【298】 [*料理]
4月11日(土)の我が家の夕食。
献立は…
●肉じゃが
*具材は、じゃがいも・玉ねぎ・にんじん・豚小間切れ肉。
器に盛り、絹さや(塩茹で&色止めした後、斜め千切りにする)を散らす。
●十六穀ご飯
●味噌汁
*具材は、長ネギ・わかめ。
●春菊のおひたし
*春菊を塩茹で&色止めする。水気を絞って食べやすい長さに切る。
器に盛り、削り節をのせる。
ポン酢をかけて食べる。
※2014年11月8日に作ったものと同じ材料&作り方。
●ノンアルコール類
*夫はビールテイストのノンアルコール缶飲料、
私はチューハイテイストのノンアルコール缶飲料。
ひとり美術館ハシゴ【44】 [*アート鑑賞]
4月10日(金)は、
国立新美術館、サントリー美術館、FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館に行って来ました。
●国立新美術館で「ルーヴル美術館展」を観る
(ぐるっとパスを利用)
↓
*徒歩で移動。
↓
●サントリー美術館で「若冲と蕪村」展(前期)を観る
(WEBクーポン割引を利用)
↓
*徒歩で移動。
↓
●FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館で「ピクトリアリズム」展を観る
(観覧料無料)
…と、今回はこんな感じの流れで3つの企画展を回りました。
■ 国立新美術館 ■
「ルーヴル美術館展 日常を描く—風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」
「風俗画」とは、人々の日常生活の情景を描いた絵画です。
家事にいそしむ召使い、物乞いの少年、
つましい食卓につく農民の姿、庭園に集う貴族の男女など、
身分や職業を異にするさまざまな人々の日常がいきいきと描写されています。
一方で、風俗画には必ずしも現実が描かれているわけではありません。
日常の装いの中に、複雑な道徳的・教訓的な意味が込められていることもあります。
これらを読み解いていくことも、風俗画ならではの楽しみといえます。
本展では、16世紀初頭から19世紀半ばまでの約3世紀半にわたるヨーロッパ風俗画の展開を、
ルーヴル美術館の珠玉の名画、約80点によって紹介します。
フェルメールの傑作《天文学者》が初来日するほか、
ティツィアーノ、レンブラント、ルーベンス、ムリーリョ、ル・ナン兄弟、
ヴァトー、ブーシェ、シャルダン、ドラクロワ、ミレーなど、
各国・各時代を代表する巨匠たちの名画が一堂に会します。
(『ルーヴル美術館展』チラシの紹介テキストより抜粋)
やっぱり、
●ヨハネス・フェルメール『天文学者』(1668年)の前は人でいっぱい!
まあ、「いっぱい」と言っても、少し時間を置いて待てば、
ちゃんとじっくり正面から観れる程度の人混みだったので問題ナシ。
絵画のサイズ自体は小さいので、ギャラリースコープがあればもっと良かったけれど。
特に気に入ったのは、森の緑がとても綺麗な、
●パウル・ブリル『鹿狩り』(1590〜1595年頃)。
『ルーヴル美術館展』鑑賞後は、
館内2階のサロン・ド・テ ロンドで一休み。
「ルーヴル美術館展」特別メニュー、
マスカルポーネのムース チョコレートソース ドリンク付きケーキセットをいただきました。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《鏡の前の女》(1515年頃)の絵画の印象から、
女性の透き通るような白い肌と鏡を表現しているそうです。
******************************************
■ サントリー美術館 ■
「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」(前期)
正徳6年(1716)は伊藤若冲と与謝蕪村が誕生し、
江戸時代の画壇にとって、ひとつの画期となりました。
伊藤若冲(享年85、1800年没)は、京都にある青物問屋の長男として生まれ、
23歳のときに家業を継ぎますが、40歳で隠居して本格的に絵を描くことに専念します。
極彩色の作品を描きながら、水墨画や版画など個性的な作品を数多く残しました。
一方、与謝蕪村(享年67、1783年没)は、大坂の農家に生まれ、
20歳頃には江戸へ出て俳諧を学びます。
27歳のときに、俳諧の師匠の死を機に、北関東や東北地方をおよそ10年間遊学します。
その後、40歳頃から京都へ移り、俳諧と絵画のふたつの分野で活躍しました。
若冲は彩色鮮やかな絵や動物を描いた水墨画を得意とし、
蕪村は中国の文人画の技法による山水図や
簡単な筆遣いで俳句と絵が響き合う俳画を得意としていました。
一見すると関連がないようですが、
ふたりとも長崎から入ってきた中国・朝鮮絵画などを参考にしています。
本展覧会は、伊藤若冲と与謝蕪村の生誕三百年を記念して開催するもので、
伊藤若冲 筆《象と鯨図屏風》や
92年ぶりにその存在が確認され、展覧会に初めて出品される与謝蕪村 筆《蜀桟道図》をはじめ、
若冲と蕪村の代表作品や関連作品を展示いたします。
(『若冲と蕪村』チラシの紹介テキストより抜粋)
一番良かったのは、
●伊藤若冲 筆『果蔬涅槃図〈かそねはんず〉』(江戸時代/18世紀)。
ポストカードも買っちゃった♪
(写真下にあるのは、オレンジと黒の色使いが可愛い和蘭人シール。
『色絵五艘船文独楽形大鉢』〈江戸時代/重文〉)
釈迦入滅の様子を描いた涅槃図を、60種以上の野菜や果物に置き換えて表現した
若冲の晩年期水墨画の傑作。
画面中央、伏せた籠を寝台として横たわる二股大根が釈迦。
その周りを囲んで釈迦の死を嘆き悲しむ菩薩や仏弟子、動物たちの姿が、
カブやニガウリ、ミョウガ、ヘチマ、ヒョウタン、クチナシなどによって表現されています。
彼らの背後に林立するのは、8本の沙羅双樹に見立てられたトウモロコシ。
ユーモラスで今にも色を帯びて動き出しそう。
嘆き悲しみだけでなく、命を持つあらゆるものへの慈しみも込められているような。
制作の動機については、母の死を契機として、
母の成仏と引き換えに家業の青物問屋の繁栄を願ったとする説が有力視されているのだそう。
他に気に入った作品は…
月光を浴びた夜の梅がとっても幻想的な、
●伊藤若冲 筆『月夜白梅図』(江戸時代/18世紀)。
ふたつの絵の様々な対比(激しさと静けさ、風雨の音と雪の無音、一羽と二羽など)が目を引く、
●与謝蕪村 筆『鳶・鴉図』(江戸時代/18世紀/重要文化財)。
そして、今回の目玉でもある、
●伊藤若冲 筆『象と鯨図屏風』(江戸時代/寛政9〈1797〉年)の
白と黒、陸と海の対比も面白い。
●伊藤若冲 筆/梅荘顕常 賛『白梅錦鶏図』(江戸時代/18世紀)や、
●伊藤若冲 筆『蔬菜図押絵貼屏風』(江戸時代/寛政8〈1796〉年)も良い。
若冲先生は、極彩色を駆使した鶏や花や植物の描写はもちろんのこと、
水墨画における筆の勢いや濃淡のつけ方もいちいち凄い。
筋目描き(すじめがき:画箋紙〈がせんし〉とよばれる紙がもつ、隣り合った墨が
混じることなくその境目が筋のように白く残る性質を利用した描き方)の技法による
作品群も紹介されていて、勉強になる。
それと、『果蔬涅槃図』といい『蔬菜図押絵貼屏風』といい、
何の変哲もない野菜でさえも絵の中で活き活きと活躍させちゃうセンスはピカイチ。
俳画という新しい分野を開拓し、その第一人者となる蕪村先生は、
筆運びがさりげないようでいて、力強さと繊細さとの絡みが絶妙。
人物のユーモラスな表情も良い。
そして、余白を活かした構図センスも秀逸。
●『山水花鳥人物図』(江戸時代/18世紀)が観れなかった(4/6で展示終了してた)のが残念。
絵師として従来の作品に満足することなく、
新しい技法に挑戦し続けた凄いお方はここにも。
当然、図録は買い!!!
もともと若冲ファンというのもあり、
最初は正直、ほぼ若冲の絵目当てで行った展覧会だったけど、
蕪村の画業を知る、良いチャンスでもあった。
一人の好きな画家をきっかけに、他の素晴らしい画家を知ることが出来るのも、
美術展の醍醐味のひとつ。
有意義な良いコラボ展でした。
******************************************
■ FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館 ■
「ピクトリアリズム —近代写真の夜明け—」
「ピクトリアリズム(絵画主義)」とは、
19世紀末から20世紀初頭にかけて一世を風靡した写真の潮流です。
それまで写真は画家の下絵、あるいは科学者や技術者の研究記録の道具として
その記録性のみが注目され、「画」としての評価はなされておりませんでした。
それを不満として写真を芸術と認知させるべく、
絵画的な写真を目指す運動がピクトリアリズムです。
(『ピクトリアリズム』パンフの紹介テキストより抜粋)
ここでは、近代写真の夜明け前から絵画の模倣に決別を告げるまで、
ひたすらに美を追い求めたピクトリアリズムの写真家たちの作品を観ることができます。
作品点数は20点くらいだったかな?
中でも、エミール・コンスタン・ピュヨーの写真が気に入りました。
妖精が舞い降りたかのような幻想的でロマンチックな光景が素敵。
それと、ここ写真歴史博物館では、写真の歴史・体感できるレプリカの展示・
富士フイルムの歴史を飾ったフィルムとカメラの展示を楽しむこともできます。
ポラロイドカメラとか写ルンですとかチェキとか懐かし過ぎる!
「処女の泉」/「野いちご」 [*映画]
4月6日(月)、早稲田松竹で
《早稲田松竹クラシックス vol.99 イングマール・ベルイマン監督特集》というテーマで、
『処女の泉』と『野いちご』の2本立てを観て来ました。
前記事で書いた美術展(庭美『幻想絶佳:アール・デコと古典主義』)の後に行ったんだけど、
時間が押したため、映画館に着いたのがホント上映開始時間ギリギリで…。
間に合って良かった(^^;
古い映画も、名作と謳われているものは可能な限り観ておきたい。
******************************************
『処女の泉』
●監督:イングマール・ベルイマン
●1960年/スウェーデン/モノクロ
可憐な少女に起こった悲劇と、残された父親の痛烈な復讐を描いた一作。
黒澤明を敬愛するベルイマンが『羅生門』に深い感銘を受け、
その強い影響のもとに誕生した映画としても知られているそうです。
白と黒で彩られた明暗のバランスが絶妙。
序盤の空と雲の美しさや馬に乗る少女のシルエット…ハッとさせられました。
16世紀のスウェーデン。豪農テーレの屋敷。
妊娠中の召使いインゲリは、朝の支度の手を止め、異教の神オーディンに祈りを捧げていた。
家の中ではテーレと、敬虔なキリスト教徒の妻が朝の祈りを捧げている。
寝坊して朝食に遅れた一人娘のカーリンは、
父親のいいつけで教会に寄進するロウソクを届けに行くことに。
母親の心配をよそに、一張羅の晴れ着をまとって上機嫌のカーリン。
美しく世間知らずの彼女を妬むインゲリは、
お弁当のサンドイッチにヒキガエルを挟み、ささやかな復讐を試みるのだが…。
******************************************
『野いちご』
●監督・脚本:イングマール・ベルイマン
●1957年/スウェーデン/モノクロ
タルコフスキーが、オールタイム・ベストとして挙げたうちの一作。
〈野いちご〉とは、青春時代に主人公が味わった失恋の思い出の象徴。
生と死、そして家族をテーマに、
夢や追想を織り交ぜつつ、ストーリーは進んでいきます。
妻を亡くし、子供は独立、
そして今は家政婦と二人きりの日々を送る78歳の医師イーサク・ボルイ。
長年医学に身を捧げてきた功績が認められて表彰されることになるが、
表彰式に向かう車旅の道程で生家の近くに咲く野いちごを見たことを発端として、
青年期の記憶がありありと甦る。
いつしかイーサクは現実の旅の光景と、過去の幻影に満ちた夢の世界を彷徨うようになり…。
ラストの光景が素晴らしい。
救いとか希望とか、いろんな明るいものが目の前でパーッと開けた感じ。
観てる私にも「もう大丈夫だよ」って優しく声をかけられたような気がした。
あと、道中で出会う、三人の若者もなんかイイな。
ちょっとおバカなんだけど、気の良い子たちばかりだった。
「幻想絶佳:アール・デコと古典主義」 [*アート鑑賞]
4月6日(月)は、
東京都庭園美術館で開催中の
「東京都庭園美術館開館30周年記念展
幻想絶佳:アール・デコと古典主義」に行って来ました。
終了間際、滑り込みセーフ!
アール・ヌーヴォーに人々が退屈し、
ドイツやオーストリアから新しいデザインの潮流が押し寄せてきた1910年前後、
フランスの装飾美術界では自らの伝統に立ち返った「新様式」を模索する動きが生まれました。
その下敷きとなったのは、
彫刻家ブールデルや画家のモーリス・ドニ、アンドレ・ドラン、
そしてピカソらも新しい可能性を見いだした古典主義でした。
第一次世界大戦によって約10年も実施が遅れたアール・デコ博覧会は、1925年にようやく開かれ、
アンリ・ラパンら装飾美術家協会による《フランス大使館》と
リュールマンの《コレクター館》では、
モダンに洗練された古典主義のアール・デコ様式として成熟した姿を現します。
1933年に建てられた朝香宮邸でも、内装デザインを担当したアンリ・ラパンは
静謐さと祝祭性、優雅さと安らぎの両面を表現するためにこのスタイルを選択しました。
本展はアール・デコにおける朝香宮邸の位置づけを明らかにしながら、
古典主義のアール・デコ作家たちの豊かなイマジネーションから生まれた世界—幻想絶佳—を、
フランスの美術館所蔵品を中心とした33作家による
家具、磁器、銀器、ガラス、ドレス、絵画、彫刻など、80余点の作品から紹介します。
(『幻想絶佳:アール・デコと古典主義』チラシの紹介テキストより抜粋)
朝香宮邸は、
フランスを発祥とするアール・デコの遺産のなかでもたいへん優れた作例。
今回の展示では、その空間を活かし、
アンサンブル展示の要素も取り入れながら
当時のサロンや博覧会で行われた生活空間、美意識を再現するよう
美術作品を配置しているとのこと。
また、新館のギャラリーでは、
両大戦期間に活躍したパリ国立美術学校(アカデミー)出身者を中心とした
画家・彫刻家たちの作品が紹介されています。
この後、早稲田松竹で映画を観る予定で、
上映時間に遅れないよう、やや駆け足な鑑賞になっちゃったけど、
そんな中で特に惹かれた絵画は…
●ジャン・デュパ『パリスの審判』(1923年/油彩画)
それと、新館ギャラリーで展示されていた、
●マックス・アングラン『四季』(1930〜1945年頃/大きな油彩画)
●ロベール・プゲオン『イタリアの幻想』(1928年/油彩画)
…も素晴らしかった。
家具&調度品の展示も素敵。
アール・デコを代表する鉄工芸家レイモン・シュブによる、
アンリ・ラパンをオマージュしたアンサンブル、●『ラパンの食卓』。
古代と南国のエキゾティシズムを融合させたジャン・デュパの絵画『射手』
(1931年/インク、パステル、水彩)からのインスピレーションによる
妃殿下のティー・タイムのセッティング、●『デュパのティー・タイム』。
2階にある書庫の窓から見える桜、綺麗だった!
新館のカフェ、満席で入れなかったのは残念!
▼館内で唯一撮影OKだった『デュパのティー・タイム』
ある日の夕食【297】 [*料理]
4月5日(日)の我が家の夕食。
献立は…
●和風カレーライス
*絹さやはヘタと筋を取り、反対側も端から引っ張って筋を取る。
塩茹で&色止めしたものを斜め切りに。
玉ねぎは薄切りにする。
フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎ・豚小間切れ肉の順に炒める。
豚肉の色が変わったら、筑前煮用野菜ミックス(市販品で時間短縮。にんじん・ごぼう・
たけのこ・こんにゃく・レンコンの5種類。液ごと使用する)・だし汁を加え、
アクを取りながら煮る。
一旦、火を止めてカレールゥを加える。弱火でルゥを煮溶かしながら十分にかき混ぜる。
器に十六穀ご飯をよそい、カレーをかける。
最後に絹さやを上にのせる。
※カレールゥには、ハウス「プライムジャワカレー(中辛)」を使用。カロリー50%off
玉ねぎ以外の野菜には、ヤマサン食品「うまみ丸ごと野菜 国産 筑前煮の具」を使用。
●トマトとじゃこのサラダ
*トマトは、ヘタを取って食べやすい大きさに切り、大葉は千切りにする。
ボウルにオリーブオイル・ポン酢をよく混ぜ合わせ、トマト・ちりめんじゃこを和える。
器に盛り、大葉をのせる。
●もずくとしめじの生姜スープ
*もずくは食べやすい長さに切る。しめじはいしづきを取って小房に分ける。
生姜は皮を剥いて千切りに。
鍋に水を沸騰させ、鶏ガラスープの素を煮溶かす。
もずく・しめじ・生姜を加え、生っぽさが消えるまで煮る。
味をみて、塩・胡椒で調味。
器に注ぎ、輪切り唐辛子をふる。
●ノンアルコール類
*夫はビールテイストのノンアルコール缶飲料、
私はチューハイテイストのノンアルコール缶飲料。