安部公房「水中都市・デンドロカカリヤ」 [*読書ノート(国内)]
中野京子「怖い絵 死と乙女篇」 [*読書ノート(国内)]
小川未明「小川未明童話集」 [*読書ノート(国内)]
皆川博子「悦楽園」 [*読書ノート(国内)]
中野京子「怖い絵 泣く女篇」 [*読書ノート(国内)]
「須賀敦子全集 第1巻」 [*読書ノート(国内)]
伊藤計劃「虐殺器官」【2】 [*読書ノート(国内)]
伊藤計劃「虐殺器官」【1】 [*読書ノート(国内)]
皆川博子「花闇」 [*読書ノート(国内)]
沙藤一樹「D-ブリッジ・テープ」 [*読書ノート(国内)]
【※この日記は別サイトで2009年1月27日にアップしたものを転記しています】
1月17日から読み始め、1月19日読了。
図書館から借りてきたもの。
近未来、不法投棄されたゴミが溢れ返る横浜ベイブリッジで少年の死体と1本のカセットテープが発見される。
今、ブリッジの再開発計画に予算を落とそうと、会議室に集まる人々の前でそのテープが再生され始めた。
耳障りな雑音に続いて、犬に似た息遣いと少年の声。テープの中には、ゴミ同然に捨てられ、ゴミの中で生き続けるしかなかった少年の凄まじい「生」の独白が…。
少年が救いのない絶望だらけの生き様を振り絞るように語り続けるのに対し、そのテープを聞く会議室の大人達の反応は空々しく何処までも冷淡。中には居眠りし始める奴さえいる。
カテゴリ的にはホラー小説だけど、読み終えた後は、怖いと言うよりじわじわ悲しくなってくる作品でした(でも、巻末の高橋克彦氏の賞賛ぶりはちょっと大げさ…かな?)。
ボリュームは160ページ前後で、行間が広く、パッと見、余白も多いので、読むスピードが早い人は1時間もしないうちに読み終えられるんじゃないかな?
ちなみに、グロテスク(またソレか!)な描写NGな人にはオススメ出来ないです。あと、動物好きな人や虫がキライな人も絶っっっ対に止めといた方が。
いや…うーん、私もグロ系はむしろ苦手な方なんだけど…。
最近手に取る本は、読み進むうちにそういう描写にぶち当たる確率がどうも高いような(ホラーもの多かったしね)^^;
でも、去年の夏頃から「吐きたいほど愛してる」とか「天使の囀り」「ひとめあなたに…」「玩具修理者」などを立て続けに読んできたせいか、かなりグロ耐性はついてきたような気がする。
そんな実生活に役立ちそうにないもんばっか鍛えてどーする!って感じだけど(笑)、このまま頑張り続けたら(?)いつか友成純一も読める日が来るかもしれない!???