中野京子「怖い絵 泣く女篇」 [*読書ノート(国内)]
名画に秘められた人間心理の深淵を読み解く22の物語。
タイトルだけは知ってて、前から何かと気になってた本。
中野京子さんの本を読むのは今回が初めてで、書店でパラパラめくってみたら、
好きな絵がいくつか(●エッシャー『相対性』/●ビアズリー『サロメ』/●ベックリン『死の島』)
載ってて嬉しかったので、買って読んでみようかと。
それぞれの絵画の見方や隠喩の解釈など、文章わかりやすくて面白かった。
中でも特に印象に残った(怖かった)のは、
●カレーニョ・デ・ミランダ『カルロス二世』
●ベラスケス『ラス・メニーナス』
●ホガース『精神病院にて』
これらの絵が語る状況と意味、その時代の空気、そして何より人間の怖さにゾッとした…。