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ひとり美術館ハシゴ【42】 [*アート鑑賞]

12月12日(金)は、
八王子市夢美術館ちひろ美術館・東京に行って来ました。

八王子市夢美術館「銅版画家 清原啓子の宇宙」展を観る
ぐるっとパスを利用)
 ↓
*中央線で三鷹駅へ。「山田文具店」へ。
 ↓
*三鷹駅から中央線で荻窪駅へ。駅前から西武バスで上井草駅入口へ移動。
 ↓
ちひろ美術館・東京「夢二からちひろへ」展を観る
ぐるっとパスを利用)

…と、今回はこんな感じの流れで2館を回りました。


 八王子市夢美術館 
「作品集出版記念 特集展示 銅版画家 清原啓子の宇宙」

清原啓子の宇宙チラシ.jpg

八王子市夢美術館_01.jpg

八王子市夢美術館_02.jpg

『銅版画家 清原啓子作品集』の出版を記念して開催された展覧会。
全銅版画と素描13点、銅板原版などの資料を合わせて展示。

版画界に彗星のように現れて去っていった清原啓子(1955〜1987年)。
短い生涯の中で遺した作品は僅か30点
久生十蘭埴谷雄高三島由紀夫などの神秘的、耽美的な文学を愛し、
「物語性」にこだわった精緻で眩惑的な世界を描いた。
その作品は没後30年近く経った現在でも根強い人気を保ち、多くの人々を魅了し続けている。
夭折の銅版画家、清原啓子の全版画を掲載。
未完の作品を含む銅版画と素描、詩篇を収録する。
待望の作品集。
『銅版画家 清原啓子作品集』チラシの紹介テキストより抜粋)

清原さんの銅版画作品に出会ったのは、2012年1月
八王子市夢美術館所蔵品展で初めて彼女の作品をみて、
四角いモノクロームの神秘に浮かぶ蠱惑的な世界に一目惚れ!
また、絶対に、もっと、作品を観たいなあと思ってたので、
今回の企画展は楽しみで楽しみで…。

その所蔵品展の時は展示数6点のみだったけど、
今回は全ての銅版画に加え、
作品が出来上がるまでの構想や試行錯誤の過程を垣間みることができる制作ノートなど、
貴重な資料も多数展示。
ホント、遠くまで来た甲斐ありまくりというものです。

清原さんはたいへんな読書家でもあり、作品のテーマも多くの文学に求めていたそうで、
彼女のアトリエで実際に使われていた本棚もみることができます。
ズラリと並んだ本の中には、
『夜想』〈世紀末〉〈シュルレアリスム〉〈怪物・畸型〉〈暗黒舞踏〉特集号が。
それと、ポール・デルヴォー展西武美術館エルンスト展の図録もあって、
勝手に親近感わきまくり。
『家畜人ヤプー』もあったな。

ポストカード3枚と、もうひとつの目当てでもあった作品集を購入後、
お隣の「喫茶 かーむ」ホットケーキ&コーヒーのセットをいただきました。

八王子市夢美術館_喫茶かーむ.jpg

ポストカード
左上:『魔都霧譚』右上:『久生十蘭に捧ぐ』下:『眠る砂城』
清原啓子の宇宙ポストカード.jpg

『銅版画家 清原啓子作品集』
清原啓子作品集.jpg

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八王子市夢美術館からちひろ美術館・東京へ向かう途中、ちょっと寄り道。
三鷹駅で降りて、前々から気になってた「山田文具店」へ。
レトロな紙モノや文房具など可愛いものいっぱいでテンションUP。

山田文具店_01.jpg

山田文具店_02.jpg

購入したのは、関美穂子さん「こけし蔵書票」2種。
中国の吉祥切り紙っぽい雰囲気も混じるポップな絵柄と色使いがキュート☆

山田文具店_03_こけし蔵書票.jpg

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 ちひろ美術館・東京 
「夢二からちひろへ —子どもの本の先駆者たち—」

夢二からちひろへチラシ.jpg

ちひろ美術館_01.jpg

ちひろ美術館_02.jpg

ここに来るのは、2年と10ヶ月くらいぶり
いわさきちひろ竹久夢二も好きな人には嬉し楽しい企画展。
岡本帰一武井武雄初山滋の絵も良かったなあ。

大正モダニズムの時代、子どものための教育や本への関心が高まり、
新たな文化が花開きました。
芸術性の高い子ども向けの雑誌も次々に創刊され、
童話、童謡に次いで「童画」ということばも生まれます。
そのころに幼少期を過ごしたいわさきちひろは、
絵雑誌「コドモノクニ」で当時の童画家たちの絵にふれて育ち、生涯の心の糧としました。
本展では、いわさきちひろの作品と共に、
日本の子どもの本に先駆的な役割を果たした画家たち
竹久夢二岡本帰一清水良雄武井武雄初山滋深沢省三村山知義茂田井武
の作品を展示します。
激動の大正から昭和の時代に、
子どもたちに夢を与えようと自らの芸術を子どもの本にかけた画家たちの、
今見てもなお清新な世界をご覧ください。
「夢二からちひろへ」展チラシの紹介テキストより引用)

水彩画のにじみやぼかしを駆使したちひろさんの絵は、子どもの描写だけでなく、
彼女が愛した四季折々の花の表現も素敵。手で触れたくなる程に。
春夏に咲く花々の美しさ鮮やかさはもちろんのこと、
秋冬の花や葉も、春夏とはまた違った彩りをみせてくれる。
木の葉というモチーフに秋の光や風、過ぎ行く季節への想いまでを託す表現。
何度みても大好きだ。

鑑賞後は、ミュージアムショップへ。
今回おみやげに買ったのは、2013年に発行された記念切手シート(在庫限りの販売)。
「春」がテーマの切手なので、使うのはもうしばらく先。
今年から文通の趣味を再開したので、
レタ友さん宛に手紙送る時に大活躍してもらう予定です。

記念切手「季節のおもいでシリーズ【第2集】春」
金額の数字部分は黒線で消してます)
いわさきちひろ切手_消し線あり.jpg

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「菱田春草展」 [*アート鑑賞]

菱田春草展チラシ.jpg

東京国立近代美術館_01.jpg

東京国立近代美術館_02.jpg

10月24日(金)は、
東京国立近代美術館で開催中の「菱田春草展」に行って来ました。

生誕140年を記念した大回顧展
空いてることを期待して、敢えて18時以降(金曜日は20時まで開館)に行ったら・・・!
すんごく混んでてビックリ!!
(↑後から知ったけど、テレビで特集番組が放映されてた模様)

後期に行ったので、
重要文化財である4点中1点(『落葉』〈1909(明治42)年10月〉)は観られなかったけど、
他の3点は観ることができました。
『賢首菩薩』〈1907(明治40)年10月〉、『王昭君』〈1902(明治35)年3月〉、
『黒き猫』〈1910(明治43)年10月〉)
猫好きの自分としては、特に『黒き猫』が眼福もの。想像以上の愛くるしさ!!

他に気に入った作品は、
『暮色』(1901〈明治34〉年4月)、
『柿に猫』『柿に烏』(ともに1901〈明治43〉年)。
黒猫と烏は、春草が晩年に好んだモチーフだそうで、
『柿に猫』『柿に烏』の《画の下側に黒猫、上側に烏》という配置が静かに印象的。

春草は、誕生日を目前にした1911〈明治44〉年9月16日に36歳の若さで夭折
病に侵されながら描いた最後の作品『早春』『梅に雀』(ともに1911〈明治44〉年3月)を
じっとみていたら、絵の前でつい泣きそうになった。

時間が許す限り、所蔵作品展も観て回る。
ルソー藤田嗣治竹久夢二クレーなど、ここではお馴染みの画家たちの作品を。
東山魁夷『白夜光』(1965年)と『雪降る』(1961年)…美しかったなあ。
奈良美智『Harmless Kitty』(1994年)はやっぱり可愛い。

鑑賞後は、特設ショップ長方形ポストカードを2点購入。
ショップの混雑っぷりも凄かった…!
(左側が『柿に猫』、右側が『黒き猫』

菱田春草展ポストカード.jpg

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ひとり美術館ハシゴ【41】 [*アート鑑賞]

国立新美術館_01.jpg

国立新美術館_02.jpg

国立新美術館_03.jpg

10月20日(月)は、国立新美術館に行って来ました。
ハシゴといっても今回は、同じ館内の2つの美術展へ。

国立新美術館「オルセー美術館展」を観る
ぐるっとパスを利用)
 ↓
*一旦外へ出て、近場のカフェで休憩。
 ↓
同じく国立新美術館「チューリヒ美術館展」を観る

…と、今回はこんな感じの流れで2つの企画展を回りました。


 国立新美術館 
「オルセー美術館展 印象派の誕生 —描くことの自由—」

オルセー美術館展チラシ.jpg

“印象派の殿堂” として知られるパリ・オルセー美術館から、約80点の絵画が来日。
テーマは “印象派の誕生”
マネに始まり、
モネルノワールドガセザンヌ印象派の立役者となった画家たちの作品だけでなく、
同時代のコローミレークールベレアリスムから、
カバネルブグローらのアカデミスム絵画も集結。

最終展示日だったこの日。
ほんっっっとギリギリセーフだったな…(^^;

あまりにも人が多過ぎ&絵も人の頭越しに遠くからしかみえなかったので、
正直、特筆できることがあまりありませぬ><
まあ、印象派の人気の高さを改めて実感したってとこかな。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−ココからは【自分用メモ】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ここで、19世紀後半の印象派が誕生した時代について少しお勉強。

★19世紀半ば頃、パリでは急速に近代化が進む。
 近代都市へと姿を変えていくパリには、若い画家たちが集まり、
 彼らの中から「新しい絵画」が生まれようとしていた。
★19世紀のフランスで、芸術家として身をたてるには、
 国が運営する最も権威ある展覧会「サロン」に入選しなければならなかった。
 名誉と成功を手にしようと大勢の画家がサロンに挑戦。
「現代の」絵画を追求していたエドゥアール・マネは、
 それまでにない表現を用いた作品をサロンに次々と出品したが、
 新しい傾向を好まないサロンではなかなか認められず。
★しかし、従来の価値観にとらわれないマネの表現は、
「新しい絵画」としてモネルノワールら若手画家たちから強く支持された。
モネ印象派展に度々マネを誘ったが、マネサロンで認められることに拘り、
 印象派展には一度も参加しなかった
★19世紀後半、自由で新しい絵画表現を追求する画家たちの間で、
 古い価値観しかもたないサロンの審査に対する不満が高まり始める。
サロンに見切りをつけたモネは、
 1874年、セザンヌドガルノワールらともに展覧会を開催。
 モネがここに出品した《印象、日の出》という作品タイトルから、
 彼らは「印象派」と呼ばれるようになった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−【自分用メモ】ココまで−−−−−−−−−−−−−−−−−−

アレクサンドル・カバネル『ヴィーナスの誕生』(1863年)が観れて嬉しかったあ。

ジュール・ルフェーヴル『真理』(1870年)や、
エドガー・ドガ『バレエの舞台稽古』(1874年)も良い!

クロード・モネ『草上の昼食』(1865〜1866年)は、
マネの同名作に触発されて描いたもの。
家賃を払えず、この絵はやむなく大家の手に渡ってしまう。
取り戻した時には、損傷のため分断せざるを得なかったそう。

鑑賞後は、特設ショップでお買い物。
ポストカードは、気に入った作品の中からドガ『バレエの舞台稽古』を。
ルフェーヴル『真理』も欲しかったけど、完売してて残念!

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次の「チューリヒ美術館展」に行く前に、
「デンメア ティーハウス」という、ウィーンの紅茶商のお店で休憩&お茶タイム。

デンメアティーハウス_01.jpg

デンメアティーハウス_02.jpg

赤い色を基調に黒とブラウンを織り交ぜたインテリアが素敵。
大人っぽい雰囲気で落ち着きます。

スコーン(アプリコット&サワーチェリージャム付)
イングリッシュ・ブレックファーストと一緒にいただきました♪

デンメアティーハウス_03.jpg

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 国立新美術館 
「チューリヒ美術館展 印象派からシュルレアリスムまで」

チューリヒ美術館展チラシ.jpg

スイス・チューリヒ美術館の10万点以上にのぼる所蔵品の中から、
近代美術コレクション74点を紹介(日本でまとめて紹介されるのは今回が初)
印象派を代表する画家モネが晩年に手掛けた幅6mにおよぶ睡蓮の大作、
セザンヌゴーギャンルソーポスト印象派の画家たち
ホドラーヴァロットンクレージャコメッティといったスイスゆかりの作家たち
カンディンスキーモンドリアンらの抽象絵画
さらに、ムンクマティスピカソシャガールミロダリといった
20世紀美術の巨匠たちの作品などなど…。

スケッチや習作の展示はほとんどナシ。
印象派からシュルレアリスムに至るまで、幅広く見応えのある展覧会でした。

それと、解説がわかりやすくて嬉しい!
ひとりの作家を個別に特集する「巨匠の部屋」
各時代の美術運動や流派をまとめた「時代の部屋」を交互に並べた構成。

フェリックス・ヴァロットン『訪問』(1899年)、
静謐さの奥に凍りつくような不穏さが漂う感じ…ハンマースホイの絵画と相通ずるものが。

ルネ・マグリット『9月16日』(1956年)。
この絵も大好き!

鑑賞後は特設ショップにて、
チューリヒ美術館展オリジナル缶入りクッキー
ルピシア・缶入り紅茶(パウル・クレー/スーパーチェス)
ポストカード(フェリックス・ヴァロットン/訪問)を購入。

ネット上では、
「パッケージはオサレ、でも缶の中身のクッキー・デザイン(?)が・・・」
と、ツッコミ集中してたらしいけど、
コレ、普通に可愛いじゃないか♪ どれから食べようか迷った(笑

それと、なぜかマグリット『9月16日』のポストカードは売ってなし。
欲しかったのに〜;

▼上:ポストカード(フェリックス・ヴァロットン/訪問)
右下:ポストカード(エドガー・ドガ/バレエの舞台稽古)
左下:ルピシア・缶入り紅茶(パウル・クレー/スーパーチェス)
オルセー&チューリヒ展みやげ.jpg

チューリヒ美術館展オリジナル缶入りクッキー
チューリヒ展クッキー.jpg

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「ディスカバー・ジャパン・オン・スタンプス」 [*アート鑑賞]

切手の博物館_01.jpg

切手の博物館_02.jpg

9月24日(水)は、切手の博物館で開催中の
『ディスカバー・ジャパン・オン・スタンプス』を観て来ました。
この博物館に来るのは今回が初めて。

最初、無料エリアにあるミュージアム・ショップ目当てで行ったんだけど、
ショップの開店時間は11:00。私が着いたのは10時半過ぎ。
館内併設の「サボテン相談室&カフェ」はオープンしてたので、
ここでコーヒーをいただきながら11時になるのを待つ。

サボテン相談室&カフェ_01.jpg

サボテン相談室&カフェ_02.jpg

サボテン相談室&カフェ_03.jpg

11時からミュージアム・ショップで切手をみる。
まあ、これだけで帰るのもナンだし、せっかく来たので展示室の方も回ってみようと思い立つ。

企画展『ディスカバー・ジャパン・オン・スタンプス』
受付で貰った展示案内パンフいわく「切手は、浮世絵と同じ版画の仲間」
なるほど、切手もひとつの立派なアート

★「ディスカバー・ジャパン・オン・スタンプス」★
 都道府県ごとに博物館スタッフがイチ押しの切手をチョイス。
 自然・野生動物・祭・各地の特産品・伝統文化・寺院・文化財などなど。

★「世界の国からコンニチハ〜日本との友好の切手〜」★
 外国と日本とで共同発行された修好・交流の記念切手を拡大カラー図版で紹介。
 外国が発行した切手からは、海外からみた日本のイメージを感じ取ることができる。

★「日本鉄道切手紀行」★
 日本地図で地域を示しながら、ローカル鉄道も含めた36件を拡大カラー図版で紹介。

切手専門の博物館らしく、
切手と消印があしらわれている入館券
切手の博物館チケット.jpg

ちなみにこの後は、新宿切手センター日郵コインへ。
切手を巡ってひたすら歩き回った一日でした。

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「バルテュス展」 [*アート鑑賞]

バルテュス展チラシ.jpg

東京都美術館_01.jpg

東京都美術館_02.jpg

4月26日(土)は、
夫と一緒に東京都美術館で開催中の「バルテュス展」に行ってきました。

1967年にバルテュスと結婚した節子夫人の全面的な協力による、
国内最大規模、没後初の大回顧展。

バルテュスにとって、少女は「この上なく完璧な美の象徴」
一見不自然で、時にあられもないポーズ。
緊張感に満ちた室内の情景。
しばしば誤解を生み、観る者を挑発するかのような少女像
——この危うい均衡の上に成り立つ「美」が魅力。
「バルテュス展」公式サイト内・展覧会紹介テキストより抜粋)

彼の作品は、フランス知識人の熱烈な支持を受ける一方、
扇情的なポーズをとる少女というモチーフゆえに
批判や誤解にも晒されてきたそうです。

「《ギターのレッスン》のための習作」(1934年)をみて、この構図どっかで…と思い、
家に帰って探してみたら、丸尾末広「リボンの騎士」の中のひとコマだった。
アレってバルテュスの絵(「ギターのレッスン」)が元ネタだったのね。

他にも、
スイス/ロシニエール村にある
バルテュスが晩年を過ごしたアトリエ「グラン・シャレ」を再現したスペースや、
篠山紀信によって撮影された家族などの写真展示も素敵でした。
北側の大きな窓が印象的な再現アトリエの壁には、何故か「木」という文字が。
解説によると、筆の絵具を落とすためにバルテュスが気まぐれに描いたものだそうで。
それと、アトリエ内に置かれた「黄色い着物を着た日本の女」(制作年不詳/未完成品)も
目を引きました。

特に気に入った作品は…
「おやつの時間」(1940年)
「美しい日々」(1944〜1946年)
「金魚」(1948年)

「金魚」は、どこかブラックユーモアを交えた子供向け絵本を想起させられます。

「決して来ない時」(1949年)と、「猫と裸婦」(1948〜1950年)は、
とてもよく似た構図を採用してるんですね。

「バルテュス展」鑑賞後は、ミュージアム・ショップでお買い物。
夫によるチョイスで購入したのは…

バルテュス展で買ったもの.jpg
▲左上:バルテュス展オリジナルメレンゲ
右上:THE BALTHUS(紅茶)
下:ポストカードセット(6枚綴り)

メレンゲは、スイスのロシニエール村周辺の名産物だそうで、
フレーバーは、青りんご・バニラ・フランボワーズの3種類。

紅茶は、
バルテュスが好きだったダージリンとアールグレイをブレンドしたもの。

ポストカードの絵は、
11歳の時に描いた最初の作品で、愛猫を主人公とした絵本『ミツ』から。

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「ムットーニ新作展 MUTTONI PARADISE」 [*アート鑑賞]

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ロゴスギャラリー_02.jpg

ロゴスギャラリー_03.jpg

4月23日(水)、渋谷パルコ Part 1の地下1階にあるロゴスギャラリー
『ムットーニ新作展 MUTTONI PARADISE』を観てきました。

美術家・自動からくり人形師である「ムットーニ(MUTTONI)」こと武藤政彦氏による
新作(の展示販売および上演会もアリ)がみれる企画展です。

先月、世田谷文学館『星を賣る店』展へ行った時、
同時にやってた『ムットーニのからくり劇場』展が素敵だった
ブラッドベリ「万華鏡」モチーフの作品があったのも嬉しくて!)ので、
また彼の作品をみたいなあと思ってて。

最初、最終日を間違って覚えてて「今週いっぱいだよな」とチンタラしてたんだけど、
よくよくチェックしたら4月23日が最終日だった!!!

このムットーニ展を最後に、ロゴスギャラリーも23日閉廊と聞いてたので、
所用で外出ついでに慌てて渋谷へ飛んでった次第。滑り込みセーフ…!

ムットーニさんの作品は、全てがディテールまで精巧に作り込まれ、
じっと眺めているとどこか郷愁的な切なさも感じられます。
世田谷に続き、今回も上演会鑑賞は叶わなかったけど、
彼の作品にまた会えただけでも良しとしよう。
次こそはどこかであの人形たちが動く姿をみれたらいいな。

ジャンルを問わず、
和洋古今のこだわり企画テーマを20年にわたって発信し続けてきたロゴスギャラリー
様々なタイミングが合わず、私は結局最後の一日にしか立ち会えなかったけれど、
ちょこざいながら「長い間お疲れ様でした」とココでひっそり言葉を添えさせてくださいな。

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『ムットーニ新作展 MUTTONI PARADISE』鑑賞後は、
ちょっと足をのばして宇田川町の「カフェ マメヒコ」へ。
ほぼ1年ぶり。改装してから来るのは初めて。

カフェマメヒコ_01.jpg

この日はレイコ(無糖アイスコーヒー)レアチーズをいただきました。

カフェマメヒコ_02.jpg

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ひとり美術館ハシゴ【40】 [*アート鑑賞]

六本木ヒルズの蜘蛛Maman.jpg

3月19日(水)は、
森アーツセンターギャラリー森美術館に行って来ました。

森アーツセンターギャラリー「ラファエル前派展」を観る
三菱一号館美術館「ザ・ビューティフル」相互割引を利用)
 ↓
森美術館「アンディ・ウォーホル展」を観る
「ラファエル前派展」セット鑑賞割引を利用)

…と、今回はこんな感じの流れで2館を回りました。


 森アーツセンターギャラリー 
「テート美術館の至宝 ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢」

ラファエル前派展チラシ.jpg

森アーツセンターギャラリー.jpg

『英アート界のスキャンダル、待望の来日!』

ヴィクトリア朝イギリスの荒ぶる若者たち(!?)の祭典「ラファエル前派展」
これもずーっと前から楽しみにしてました!

1848年、ロンドン。
保守的なアカデミズムに不満を抱く若き芸術家たちによって、
絵画の刷新を目指す「ラファエル前派兄弟団」が結成された。
彼らはラファエロより前の、
素直で誠実な初期ルネサンス芸術を理想とする懐古的な面がある一方で、
慣例を破る新しい表現を展開し、センセーションを巻き起こす。
社会から猛反発を受けながらも、次第に彼らの芸術は認められていったが、
グループとしての活動は長くは続かなかった。
芸術性の違いや私生活の揉め事(モデルを巡る恋愛関係入り乱れ過ぎ…笑)から、
1850年代半ばにはそれぞれ別々の道を歩み出す。

今回の企画展では、このスキャンダラスなムーヴメントとその後の展開を、
歴史、宗教、風景、近代生活、詩的な絵画、美、象徴主義の7つのテーマに分けて紹介

ロンドン・テート美術館の所蔵品より、
ミレイハントロセッティらの傑作を含む72点が一堂に会する
まさに「ラファエル前派」の決定版です。

彼らの絵の魅力は…
絢爛な美しさと豊かな個性を兼ね備えた女性たちを巡る
複雑なドラマに想像力をかきたてられたり、
自然をありのままに見つめリアリズムに徹した細やかで精彩な描写に見入ったり、
絵画に込められた暗示を読み解く面白さを楽しんだり。
中には挑発的な主題の作品もあって、飽きることがありません。

一番楽しみにしてた、
ジョン・エヴァレット・ミレイ『オフィーリア』(1851-1852年)は、やっぱり最高!
運良く人が少なくなったタイミングを狙って、
チャンス!とばかりにひたすら見入り倒しましたよ(笑)。
(この絵をみた夏目漱石『草枕』で「風流な土左衛門(どざえもん)」と評したそうな。
言い得て妙ではある…笑)

他にも良かった作品は…
紫・青・緑の色彩が幻想的に浮かび上がるような美しさをもつ
アーサー・ヒューズ『4月の恋』(1855-1856年)、
女性の複雑な感情への深い関心を一枚の絵にまとめあげた
フィリップ・ハーモジニーズ・コールデロン『破られた誓い』(1856年)、
今回のメインビジュアルでもある
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ『プロセルピナ』(1874年)、
同じくロセッティ『聖なる百合』(1874年)、
ディテールについて苦悩し、制作に20年をかけ、没する前年に完成させた
エドワード・バーン=ジョーンズ『「愛」に導かれる巡礼』(1896-1897年)。

そしてそして、今回は絵画だけでなく、ロセッティの絵の額縁デザインにも注目!
ぶら美(BS日テレ『ぶらぶら美術・博物館』)
「ラファエル前派展」特集(2月21日放映)の時に、
山田五郎さんが教えてくれたんだけど、
額縁のデザインもロセッティ自身が手掛けていたそうで、
モチーフには日本の家紋からインスピレーションを得たものも多いのだとか。
五郎さんの解説がなかったら、絵画にばかり気を取られて、
額縁の鑑賞までアタマ回ってなかったかも…(^^;
美術館ではこういう楽しみ方もできるんだ!と教えてくれた五郎さん、ありがとう☆

当然、図録は買い!
ポストカードは、特に気に入ったものを5枚。

ラファエル前派展図録.jpg

ラファエル前派展ポストカード5種.jpg

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「ラファエル前派展」鑑賞後、
一旦外に出てマクドナルドかスタバ辺りで休憩しようと思ってたら、
ちょうど会場の外に『アンディ・ウォーホル・カフェ』の案内板が。
矢印に従ってフラフラ向かってみたら、ポップでキッチュで可愛いカフェを発見!

アンディ・ウォーホル・カフェ_01.jpg

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコのアルバム大好きな私は、
もっちろんバナナケーキをいただきました☆

アンディ・ウォーホル・カフェ_03.jpg

▼すべてのテーブルにちょこんと置かれたキャンベルのスープ缶
アンディ・ウォーホル・カフェ_02.jpg

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 森美術館 
「森美術館10周年記念展 アンディ・ウォーホル展:永遠の15分」

アンディ・ウォーホル展チラシ.jpg

森美術館_01.jpg

もはや説明するまでもない、20世紀を代表するアーティストポップ・アートの先駆者
約400点もの絵画、写真、シルクスクリーン、彫刻、資料などを展示する、
日本では過去最大規模の回顧展

タイトルの「永遠の15分」は、
『将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう』という
ウォーホルの言葉に由来。

こっちの来場者は、若者カップル率が圧倒的に高し。

有名過ぎる「キャンベル・スープ缶」シリーズ
マリリン・モンローなどを描いた「スターの肖像」シリーズなど、
ウォーホルの代表作ともいえる名作の数々。

…も良かったんだけど、私が特に印象に残ったのは、
通信社が配信する衝撃的で恐ろしい写真を基に制作された
「死と惨事」シリーズの中の「電気椅子」
殺風景な部屋の中にポツンと電気椅子があるだけの写真なんだけど、
そこで何が起きたのかを想像するとゾクッとする。
それと同時に、
自分自身のなかに潜む覗き趣味的反応を見透かされているような気も。

「酸化絵画」シリーズは斬新過ぎた。
銅の顔料をたっぷり塗ったカンヴァスの上に放尿することによって制作。
この作品には数多くの「共同制作者(ウォーホルの友人やスタジオの助手など)」がいて、
制作者が食べたもの、飲んだものの違いによって異なる結果が得られるのだとか。
まさに「尿を芸術に変える」錬金術師たち!
いたずら心から始まったらしいけど、アートとして世に送り出しちゃうとこがスゴイ

シルバー・ファクトリー(NYにあったウォーホルのスタジオ)を
部分的に、ほぼ原寸大で再現した空間もカッコよかった。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコのフィルム上映もあり(嬉!)。
シルバー・ファクトリーで1966年1月に行われたバンドのリハーサル風景を収めたもの〉

さらに、「タイム・カプセル」と称して、箱に収められた、
ウォーホルの私的な所有品(書簡、雑誌や新聞、写真など)の中から約300点を公開。
なかには日本に関するものも含まれてて、足袋が2足もあったのにウケた。
一説によると、ウォーホルはモノを捨てるのが苦手だったそうですよ。

アートも私生活も、知れば知るほど面白いお方。

正直、最初のうちは「ラファエル前派展」の方が個人的メインだったので、
こっちは鑑賞だけ、図録は特に買わないでもいっかと思ってたんだけど…。
ウォーホル展もあんまり素晴らし過ぎ&あんまりカッコ良過ぎるもんだから、
即決で図録買っちゃいましたよ。
付箋紙やレターセットもセンス良し。お小遣いに余裕があれば買いたかった…!

アンディ・ウォーホル展図録.jpg

▼六本木ヒルズ森タワー52階のセンターアトリウムにて。
「アンディ・ウォーホルによるBMWアート・カー」(1979年)。
ポップ・アートを全身にまとった唯一無二のレーシング・マシン。
写真撮影OK!
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ひとり美術館ハシゴ【39】 [*アート鑑賞]

3月14日(金)は、
三井記念美術館三菱一号館美術館に行って来ました。

三井記念美術館「三井家のおひなさま」展を観る
ぐるっとパスを利用)
 ↓
メトロリンク日本橋(無料巡回バス)で移動。
 フィルムセンター近くのバス停(地下鉄京橋・宝町駅)から徒歩で移動。
 ↓
三菱一号館美術館「ザ・ビューティフル」展を観る
ミューぽん割引を利用)

…と、今回はこんな感じの流れで2館を回りました。


 三井記念美術館 
「三井家のおひなさま/特集展示 宴のうつわ」

三井家のおひなさまチラシ.jpg

三井記念美術館_01.jpg

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ぐるっとパスのおかげで入場料は無料♪

日本橋に春の訪れを告げる「三井家のおひなさま」展
今年も三井家の夫人や娘が大切にしてきたひな人形やひな道具を、
一堂に公開いたします。
「三井家のおひなさま」チラシ裏面の紹介テキストより抜粋)

何年か前から気になってた三井家のおひなさま、やっとみれた!
格調高く、見事でした。
眼福のひととき。

加えて今回は、五月人形市松人形を特別公開。
そして、「宴のうつわ」と題して、
三井家の宴席などで使用されたうつわも紹介されていました。

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「三井家のおひなさま」鑑賞後は、
メトロリンク日本橋(無料巡回バス)+徒歩移動で三菱一号館美術館へ。

ちょっと疲れたので、
「ザ・ビューティフル」へ向かう前にCafe 1894でひと休み。

Cafe 1894_01.jpg

三菱一号館美術館へは何度も足を運んでいるけど、
Cafe 1894っていつもすごーく混んでるから、一度も入れたことがなく…。
この日はたまたま運良く空席があってラッキーでした☆

ザ・ビューティフル展タイアップメニュー「陽だまりティーセット」を注文。
今企画展のメインビジュアルでもある
アルバート・ムーアの《真夏》がモチーフとなっているそうです。

Cafe 1894_02.jpg

コーヒーと一緒にいただきながらも、
よく考えたら英国がテーマの美術展なんだし、
飲み物にも拘って紅茶にしたら良かったとプチ後悔…w

パフェにはバーベナのピンクと青、
ジャポニスムの影響を模した桜の花びらが閉じ込められた
新食感ゼリーを添えて華やかさをプラス。
お口の中にホワイトチョコと、ジャスミンの香りが広がります。
マンゴーソースには、はちみつで煮たライムを加え、
陽だまりのような爽やかさと優しさを演出しました。
ソースの下には、ふわふわ食感のクレームダンジュ
軽やかなパフェと対照的な重厚感のあるオレンジ風味のスコーン
いちじくやチェリー、クルミを練りこみ、
美しく彩られたスコーンをカシスジャムと共にお楽しみください。
「ザ・ビューティフル」公式サイト内カフェメニュー紹介ページより抜粋)

ちなみに、帰宅後、他の人の感想も知りたくてTwitter検索ったら
『相棒』の話題とセットなツイ多し
「?」と思って調べてみたら、
どうやらちょうど『相棒』でCafe 1894がドラマの舞台として登場した模様。
12日放映だったそうで。みたかった!

ドラマロケだから当たり前だけど、
いつも激混みなあのカフェがすごい空いててすごい静かだなんて…。
私も一度でいいから貸し切り状態でゆっくり優雅にお茶してみたいものです。

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 三菱一号館美術館 
「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義 1860-1900」

ザ・ビューティフルチラシ.jpg

三菱一号館美術館.jpg

19世紀後半の英国で、
唯美主義者と呼ばれる前衛芸術家たちが追い求めた「新たな美」
それが大衆にまで広がって、壮大なムーヴメントへと発展していったそうな。
この「唯美主義運動」が日本で総合的に紹介されるのは、今回が初

唯美主義から生まれた数々の作品、日本美術の影響が多大であったことも見逃せない。
異国からみた遥か遠い島国の芸術がこうして日本の美術館でみられる、というのも
この企画展の個人的見どころのひとつかな。

ビアズリー(オーブリー・ビアズリー)作品がたくさんあって嬉しかった。
今まで本でしかみたことなかった
「ヨカナーン、私はおまえの口にくちづけしたよ——サロメ」(1893年)、
「クライマックス——サロメ」(1907年〈1894年初版〉)。
そして、『書籍宣伝ポスター「筆名・本名叢書」』(1894年)は、
カラー・リトグラフ製。
ビアズリーのカラー作品って珍しいよね?

それと、西美でお馴染みの大好きな
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ「愛の杯」(1867年)も久しぶりに観れた!

フレデリック・レイトン「母と子(さくらんぼ)」(1864-1865年)は、
さくらんぼの赤い色と女性の蒼白い肌の色とのコントラストが美しい。

ジョージ・C.ヘイテ『布地「コウモリ」』(1880年頃)も良かった。
えんじ色・金色・ダークグリーンの配色。

ルイス・フォアマン・デイ「掛時計」(1879年)は、
マホガニーに黒檀調の塗装を施し、表面に人物画が描かれてる。
インテリアにこんな時計があったら素敵だ。

写真作品であるフレデリック・エヴァンス「階段の海」(1903年)は、
このまま中に取り込まれたくなってしまいそうな、誘惑的な魅力を感じました。

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「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」 [*アート鑑賞]

星を賣る店チラシ.jpg

世田谷文学館_01.jpg

世田谷文学館_02.jpg

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3月11日(火)は、世田谷文学館で開催中の
『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』に行って来ました。
ぐるっとパスを利用)

や〜、この企画展は、一年近く前からず〜〜〜っと楽しみにしてたもんで、
当日は朝から嬉しくて嬉しくて!

まずはチケットひとつを取っても、キラリと光るセンスが素敵
さりげないながらも洗練されてて…流石です。

星を賣る店チケット.jpg

ちなみに、真ん中でくり抜かれた星型の行方は・・・?
展覧会を訪れた人だけが知ってるヒミツ。

受付でチケットを渡すと『moon shiner[月下密造通信]』の号外が貰えます。
(ひろげると新聞と同サイズ。壁新聞に見立てて作られたそうです)
これも嬉しい!

moon shiner号外.jpg

クラフト・エヴィング商會(craft ebbing & co.)とは、
吉田浩美さん&吉田篤弘さんによるユニット名。
著作の執筆、および装幀を中心としたデザイン・ワークで活躍中です。

自著に登場する架空の品々を「ないもの、あります」の謳い文句のもと、
さまざまな手法によって具現化。
それらは「作品」ではなく、あくまで『クラフト・エヴィング商會』という
セレクト・ショップが仕入れた「商品」として取り扱われています。
そのため、今回の企画展では、
従来のアート展のようにガラスケースや額縁の中に収められているのではなく、
まるで「棚卸し」中の部屋にいるかのような場内レイアウトに。
白いボール紙の箱を無造作ぽく積み上げた上に「商品」が展示されています。
(一部の作品のみガラスケース内展示)
う〜ん、ホント、彼らのアイデアや演出は何から何までユニークだなあ。

この世に「ないもの」を取り寄せるお店。
ここの「商品」たちが、心くすぐる品名&由来、そして遊び感覚溢れる素敵なデザインばかり
と〜ってもワクワクさせてくれるんですよ!!
クラフト・エヴィング商會の名を知らなくても、
「商品」を一目見た途端ファンになっちゃう人、きっと多いんじゃないかな。

『すぐそこの遠い場所』『クラウド・コレクター』の中の写真でしか見たことなかった
あれやこれやがこの目で直にみれるなんて感激!!

「商品」の紹介も書き出したいところだけど、
あれもこれもと欲張るとキリがなくなってしまうので(笑)ココでは2点ほど…。

商品番号|1665番「エピファイト(Epiphyte)」
『「私の詩は読むものではなく味わうものなのです」
 そう言って、詩人は細長いキャンディーのようなものを取り出した。
 一本が詩の一行になっているという。
 口の中で溶けて詩になって、あとには何ものこらないそうだ。』

商品番号|6024番「星屑膏薬(Stardust Lip Cream)」
『無色透明にして無香、うっすら唇に塗っておくだけで、夜の空気が涼やかさを増し、
 あたかも宇宙が体内にひろがってゆくような感覚を得られます。
 その味わいは、この世で最も大きな「からっぽ」の味わいであるとか。』

もうひとつの部屋には、
なんと!架空のお店『古書 一角獣』までもが具現化されています。

そのお店のショーウインドウの中に並べられた古書の横っちょにあった解説文で
新たに知ったこと・・・それは『クラフト・エヴィング商會』の屋号の由来
性的倒錯の研究者であった、
リヒャルト・フォン・クラフト=エビング男爵(Richard Freiherr von Krafft-Ebing)
稲垣足穂の文章「craft ebbing」
…から、クラフト・エヴィングの屋号が生まれたそうです。
足穂のスペリングのミスもそのまま継承)
また、『星を賣る店』の表題も稲垣足穂の小説から拝借されているのだとか。
そっかあ〜。稲垣足穂の小説に興味がわいてきたなあ。
私も今度読んでみようかな。

最後のスペースには、
クラフト・エヴィング商會のお二人がこれまでに手掛けた書籍の装幀デザインの数々
壁面にズラリと展示されています。
なんと、高等学校の教科書(三省堂/現代文・古典)の装幀とレイアウトまで!
しかも、現代文の教科書には『ないもの、あります』の中から三篇ほど掲載されているとか!
近頃の高校生、羨まし過ぎるぞ!!!

会場出口付近に置かれた、終わりの挨拶文も素敵。
『開業以来、一貫して試みてきたのは、「物語の扉」を提示すること。
 物語の起承転結を丸々ではなく、物語に通じている扉を、
 この世の様々なところに見つけ出すこと。』

『架空の国へ旅したことはない。すべては日常から生まれた。』

本当に楽しくて素晴らしい展覧会でした!
行って良かったあ!!

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コレクション展『旅についての断章』

『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』の次は、
文学館1階で開催されているコレクション展を鑑賞。
世田谷文学館に収蔵されている9万点を超える資料の中から、
〈旅〉にまつわる資料に焦点を絞り、作家たちの物語とともに紹介されています。

作家にとって、
創作活動の原動力であり、豊かな表現を見出すためのプロセスでもある〈旅〉。
生原稿や自筆の手帳、旅先の出来事を綴った手紙に葉書、スケッチなどなど…。
それらをじっと眺めていると、
手書(描)きならではの温かみがじんわり伝わってくるようで、
なんだかちょっと幸せな小旅行気分を味わえました。

北杜夫の愛用した登山用具や航海で使用したトランク、
これから読んでみたいなと思ってる萩原朔太郎海野十三の資料も展示されていて、
こちらの展示も興味深かったです。

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★★★『ムットーニのからくり劇場』★★★

コレクション展と同じく1階展示室にて開催中。
文学作品の一場面を、小さな箱の中の舞台と人形、音と光で表現する
『ムットーニのからくり劇場』も良かったです。

美術家・自動人形師である武藤政彦氏の呼称「ムットーニ(MUTTONI)」
今まで、名前だけは何度か見かけた記憶あるけど、彼の作品をちゃんとみるのは初めて。

展示品の中には、
レイ・ブラッドベリ『万華鏡』「刺青の男」より)をモチーフにした
からくり作品もあって、見つけた時はテンション上がりました!
タイトルは、『Alone Rendezvous』
(2006年/音楽:マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲)。
今回は残念ながらタイミングが合わず、実演鑑賞は叶わなかったけど、
小箱の中で動く宇宙世界…みたかったな〜。

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鑑賞後は、文学館内併設の「喫茶どんぐり」で遅い昼食を。
この日は、ドライカレーピラフとアイスコーヒーをいただきました。

帰る前に『星を賣る店』の図録(商品目録)を購入。
こちらも充実の内容でオススメ♪(平凡社から一般書籍として販売されてます)

星を賣る店図録.jpg

この日の唯一の心残り・・・
それは、『商品番号|8233番「昼と夜のライス・チョコ」』
売り切れてて買えなかったこと><
(限定商品で、一日に30食のみの販売っていってたかな?)
チープではない大人のライス・チョコ
白と黒の二種類で、白は昼のおやつ、黒は夜のおやつ
あ〜、私も食べたかったよ〜〜〜。

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「大浮世絵展」 [*アート鑑賞]

大浮世絵展チラシ.jpg

江戸東京博物館_01.jpg

江戸東京博物館_02.jpg

2月27日(木)は、江戸東京博物館で開催中の
「国際浮世絵学会創立50周年記念 江戸東京博物館開館20周年記念特別展 大浮世絵展」
行って来ました。

この企画展も開催前から楽しみにしてたものの、
年明け以降なんやかんやあって行く日がジワジワ先送りに。
会期終了ギリギリになって、ようやっと行くことができました!

・・・んだけど、平日にもかかわらず会場内はものっすごい混みっぷり
まあ、あらかじめ状況聞いてはいたので覚悟してたけどね。土日はもっと大変だろう。
なので、ひとつひとつ落ち着いて鑑賞するのは到底無理と判断。
今回は泣く泣く思い切って、好きな画家作品だけに絞って観る作戦(?)に切り替えました。

解説までじっくり読めなかったのは残念だけど、
特に大好きな歌川国芳・月岡芳年
そして近年気になる河鍋暁斎・橋口五葉・伊東深水・川瀬巴水だけでも!と
頑張って(笑)観てきました。
そりゃあ〜せっかくの機会だもの、
歌麿・写楽・北斎・広重etc. 代表どころも観たかったけどねえ・・・。
まあ、またいつか違う企画展で会える日を待つことにしましょう。

鑑賞後は館内特設ショップでお買い物。
浮世絵系のグッズって可愛いものが多いから見て回るだけでも楽しい♪
今回は「絶対欲しい!」と思ってた目当てのグッズがあって、それは何かというと・・・

▼「浮世絵Campusノート」(全5種)
浮世絵Campusノート全5種.jpg

コクヨの「Campusノート」と「大浮世絵展」がコラボレーション
浮世絵を表紙にあしらったチャーミングで楽しいノートです。
文房具好きとしてコレは外せませんよ〜☆

江戸東京博物館の入口へ向かう道の花壇に咲いていた花。
 「ブラキカム(ヒメコスモス)」で名前合ってるかな?
江戸東京博物館_03.jpg

▼帰りがけにJR両国駅で見つけた「両国駅の雛祭り」
 臨時ホーム手前にある階段で毎年開催。駅員さんが飾りつけているそうです。
両国駅の雛祭り.jpg

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