ひとり美術館ハシゴ【27】 [*アート鑑賞]
11月1日(木)は、
宮内庁 三の丸尚蔵館、出光美術館、三井記念美術館、三菱一号館美術館に行って来ました。
●宮内庁 三の丸尚蔵館で「描き継ぐ日本美」展(後期)を観る
↓
*徒歩で移動。
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●出光美術館で「琳派芸術II」展(前期)を観る
(ぐるっとパスを利用)
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*徒歩で移動。フィルムセンター近くのバス停(地下鉄京橋・宝町駅)から
メトロリンク日本橋で移動。
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●三井記念美術館で「琵琶湖をめぐる近江路の神と仏 名宝展」を観る
(ぐるっとパスを利用)
↓
*三井記念美術館前からメトロリンク日本橋で移動。
「地下鉄京橋・宝町駅」バス停で降りて、徒歩で移動。
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●三菱一号館美術館で「シャルダン展」を観る
(三菱一号館美術館の“アフター6”割引を利用)
…と、今回はこんな感じの流れで4館の展覧会を回りました。
最初は府中市美術館のデルヴォー展と損保ジャパン東郷青児美術館のアンソール展に
行こうとしてたんだけど、
前からこの日は東京駅近辺の美術館巡りする予定だったのをウッカリ忘れてた(笑)。
移動途中、慌てて電車乗り換えて行き先を変更。
■ 宮内庁 三の丸尚蔵館 ■
「描き継ぐ日本美 — 円山派の伝統と発展」(後期)
場所柄、観光で来てる外人さんが多かった。
ここへ来るのは今回が初めて。
円山応挙の絵が目当てだったからというのもあるけど、
事前に主な出品作品リスト見たら、川端玉章の絵もすごく良さそうだったのね。
で、実際に観たら予想以上の美しさだった!
もしまたどこかでこの人の作品展示される機会があれば、是非観に行きたいなあ。
山元春挙の「義士隠栖」(大正10年)も素晴らしかった。
(↑人が多くてメモする余裕なかったのでタイトルが記憶と一致してるか自信ないけど…)
▼入口脇にある懸崖菊(けんがいぎく)。
断崖の岩間から松の老木が自然に垂れ下がっている様子を小菊で表現。
一本の小菊からたくさんの枝を舟形に這わせ、
花が一斉に咲くように仕立てているのだそう。
▼大手門を出る時にみつけた桔梗濠の白鳥さん
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■ 出光美術館 ■
「琳派芸術II」(前期)
京の光悦・宗達・光琳らに継承された優美な琳派芸術を江戸の地に再興した
“江戸琳派”の祖として知られる酒井抱一。
その抱一の生誕250年を記念し、元々は昨年(2011年)開かれた展覧会だったけど、
東日本大震災により途中閉幕となってしまったもの。
震災の時に起こったこと・思ったことは今もこれからも決して忘れてはいけないけれど、
こうして琳派芸術を改めて鑑賞することが出来たことは素直に良かったと思う。
今回の展覧会では、先の展示構成・テーマに新たな話題を加えながら、
酒井抱一とその高弟・鈴木其一を中心とした江戸琳派の粋美が紹介されています。
中でも強く惹かれたのは、酒井抱一の「十二ヵ月花鳥図貼付屏風」(江戸時代)。
特に左から三番目の絵(3羽の小鳥たちが柿の木の枝で互いに寄り添っている)が
愛らしくって♪♪♪ とっても萌えてしまいましたよ。
他に気に入ったのは…
●酒井抱一『風神雷神図屏風』(江戸時代)
●「伊年」印『四季草花図屏風』(江戸時代)
●酒井抱一『月夜楓図』(江戸時代)
●鈴木其一『暁桜・夜桜図』(江戸時代)
●尾形乾山『色絵絵替角皿 十客の内』(工芸作品/江戸時代中期)
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■ 三井記念美術館 ■
「特別展 琵琶湖をめぐる近江路の神と仏 名宝展」
近江国一国をおさめる滋賀県は、現在の京都府、福井県、岐阜県、三重県に隣接し、
日本一大きな琵琶湖を中心に、その周囲を鈴鹿、伊吹、比良山系などの山並みが連なっています。
そして、古くから交通の要衝の地であり、宗教を基盤にした文化が開かれていました。
この展覧会は、琵琶湖をめぐる近江の古社寺に伝えられた秘仏、名宝を一堂に展示する、
東京で開催される初めての大展覧会です。
(「琵琶湖をめぐる近江路の神と仏 名宝展」チラシの紹介テキストより抜粋)
延暦寺、園城寺(三井寺)、石山寺など42の古社寺から、
仏像、神像、仏画、
垂迹画(すいじゃくが:日本の神を仏教の仏が姿を変えたものとする本地垂迹説に基づく宗教画)、
絵巻物、経巻(きょうかん・きょうがん:経文を記した巻物、または経典)、工芸品など、
国宝6点、重要文化財56点、滋賀県指定文化財21点を含む約100点の名宝が出品されていました。
たくさんの仏像や神像は造形の細やかさも素晴らしいし、
じっと見つめていると、静かで冴え渡るような気持ちになります。
中でも特に印象的だった作品は…
●葛川明王院所蔵「千手観音立像」(重文/平安時代)
●聖衆来迎寺所蔵「六道絵より 畜生道図、譬喩経説話図、等活地獄図」
(3幅/国宝/鎌倉時代)
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■ 三菱一号館美術館 ■
「シャルダン展 — 静寂の巨匠」
18時半過ぎからの鑑賞。
アフター6割引のおかげで1000円で鑑賞出来た\(^o^)/
フランスを代表する静物・風俗画の巨匠ジャン=シメオン・シャルダン(1699〜1779)。
今回は日本で初めての個展になるのだそう。
日常生活の中の絶妙な瞬間の描写が評価されたシャルダンの秀作を
纏まった形で鑑賞できる絶好の機会。
ほのかに浮かび上がるような筆致。まさに「やさしい沈黙に、つつまれる」感じ。
静かに楽しませて貰いました。
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東京駅周辺といっても実際はかなり広いので
無料巡回バス利用出来るのはやっぱりありがたい。
今回の移動は本当に助けられたなー。