SSブログ

レイ・ブラッドベリ「10月はたそがれの国」 [*読書ノート(海外)]


10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

  • 作者: レイ・ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1965/12/24
  • メディア: 文庫


SFの叙情詩人、ブラッドベリの名声を確立した処女短編集『闇のカーニバル』全編に、
新たに五編の新作を加えた珠玉の作品集。
後期のSFファンタジーを中心とした短編とは異なり、
ここには怪異と幻想の夢魔の世界が息づいている。
エドガー・アラン・ポオの衣鉢をつぐ幻想文学の第一人者と称せられる作者が、
流麗な文体で、読者を十月の国へ、たそがれの国へと導いて行く。
【創元SF文庫『10月はたそがれの国』扉に付された紹介文より】

6年前(もっと若い頃に出会ってたらなあ)に初めて読んだのが『火星年代記』
以来、ゆっくり、少しずつ読み進めてきたブラッドベリ作品
『火星年代記』『ウは宇宙船のウ』『太陽の黄金の林檎』『刺青の男』ときて、
この本でようやっと5冊目です。

ジョー・マグナイニによる、
想像力を、より掻き立ててくれるモノクロ挿絵12点が素晴らしいのは勿論だけれど、
(創元SF文庫版)カラー表紙の朝真星のイラストもまたイイですなあ。
クラウス・シュルツェ(Klaus Schulze)『Irrlicht』のアルバム・ジャケっぽくて好きだ。

最初、『みずうみ』がとても素晴らしいと聞いて読み始めたこの本。
実際読み終えて、わたし的に一番心に残ったのは『びっくり箱』でした。
『みずうみ』の美しい夢心地な文章も気に入ったけどね)
ホラー展開な『つぎの番』『使者』
灰色に包まれたような切なさいっぱいの『下水道』
最後の最後で優しさを感じる『集会』も好き。
収録作品ラストを飾る『ダッドリー・ストーンのふしぎな死』には考えさせられた。

もの悲しさと恐怖と奇妙が綯い交ぜに。
不思議な読後感。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。