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ひとり美術館ハシゴ【24】 [*アート鑑賞]

8月17日(金)は、
根津美術館東京国立近代美術館フィルムセンターブリヂストン美術館
三菱一号館美術館に行って来ました。

根津美術館「応挙の藤花図と近世の屏風」展を観る
 ↓
*銀座線で京橋駅へ。
 ↓
東京国立近代美術館フィルムセンター「日活映画の100年 日本映画の100年」展を観る
ぐるっとパスを利用)
 ↓
*メトロリンク日本橋(無料巡回バス)で移動。
 ↓
ブリヂストン美術館「ドビュッシー、音楽と美術」展を観る
ぐるっとパスを利用)
 ↓
*メトロリンク日本橋で東京駅八重洲口まで出た後、徒歩で移動。
 ↓
三菱一号館美術館「バーン=ジョーンズ展」を観る
(三菱一号館美術館の“アフター6”割引を利用)

…と、今回はこんな感じの流れで4館の展覧会を回りました。


 根津美術館 
「コレクション展 応挙の藤花図と近世の屏風」

応挙の藤花図と近世の屏風チラシ.jpg

根津美術館_01.jpg

根津美術館の所蔵品である
円山応挙「藤花図屏風」(重要文化財/安永5〈1776〉年)を中心に、
修理後初公開となる俵屋宗達工房の優品「草花図屏風」(江戸時代、17世紀)を含む
屏風絵コレクションの数々が紹介されています。

今回の目玉でもある「藤花図屏風」の静かな美しさ、生で観るとやっぱり違いますね。

幹、枝、蔓には輪郭線を用いず、
筆ないし刷毛の一筆描きで対象を表現する「付立て(つけたて)」という技法が
使われているそうです。
描線に生じた濃淡が幹や枝の陰影、ひいては立体感を表現し、
墨のムラがゴツゴツとした藤の幹の表面を再現、
奔放に走る筆づかいが伸びやかな蔓を描き出しています。

藤の花や葉の複雑な色合いやボリューム表現が美しいのはもちろんだけれど、
幹、枝、蔓の描写にもこれだけの工夫が凝らされているんですね。

今回、作品の解説がわかりやすいのも良かったです。

他の作品で気に入ったのは…
鶴沢探鯨「秋草図屏風」(江戸時代、18世紀)
椿椿山「花鳥図屏風」(嘉永5〈1852〉年)

「応挙の藤花図と近世の屏風」鑑賞後は、同時開催中の各テーマ展示室へ。
仏教彫刻、古代中国の青銅器、南蛮・島物の茶道具、
「涼」を感じさせる茶道具、宝飾時計を鑑賞しました。

ホントは庭園の散策もしたかったけど、
立秋過ぎて猛暑もやや和らいだとはいえまだ暑いし、
この後3館回る予定なので、散策は諦めました。
次来た時はまた写真撮りながらあちこち回りたいなあ。

石船(いわふね)/長明燈(ちょうみょうとう)
かつて根津家の広大な邸内に置かれた石船は来訪者のための道しるべ。
2009年、この石を蹲(つくばい)にあらため、
朝鮮時代の長明燈とともに来館者を迎える。
根津美術館_02.jpg

2階ラウンジより
根津美術館_03.jpg

1階から地下へ通じる階段踊り場より
根津美術館_04.jpg

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 東京国立近代美術館フィルムセンター 
「日活映画の100年 日本映画の100年」

日活映画の100年 日本映画の100年チラシ.jpg

東近美フィルムセンター_01.jpg

東近美フィルムセンター_02.jpg

東京駅周辺の美術館に行く時はぜひ立ち寄っておきたいフィルムセンター
今回もぐるっとパスのおかげで入場無料♪

いつもの常設展に続き、
企画展「日活映画の100年 日本映画の100年」の展示品を鑑賞。
今年2012年は「日活」が誕生してちょうど一世紀にあたるそうで、
今回は波瀾万丈の歴史の中で映画作りに邁進してきた同社の道のりが
6つの章に分けて紹介されています。

若かりし頃の石原裕次郎小林旭はやっぱカッコいいな〜。
加賀まりこ浅丘ルリ子もキュート。

ひとつ惜しかったのは、
ピンクのカーテンで仕切られた「第5章 ロマンポルノの時代」コーナーに入れなかったこと。
や、別にエロは全然平気なんだけど、
たまたま周りは年配男性ばかり、一人であのピンクのカーテンくぐる勇気がなかったのよ…。
あとで出品リストみてから知ったんだけど、
あのコーナーの中に「夢野久作の少女地獄」小沼勝監督/1977年)の
ポスター展示されてたんだって。あ〜見たかったよ〜。
もっさり女がモジモジしたところでどーせ誰も見やしないだろうし(笑

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 ブリヂストン美術館 
「ブリヂストン美術館開館60周年記念 オルセー美術館、オランジュリー美術館共同企画
ドビュッシー、音楽と美術 印象派と象徴派のあいだで」

ドビュッシー、音楽と美術チラシ.jpg

ブリヂストン美術館_01.jpg

ブリヂストン美術館_02.jpg

ブリヂストン美術館_03.jpg

絵画を飾る壁面を青で統一。いつもとちょっと違う今回のブリヂストン美術館

2012年は、
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した
フランスを代表する音楽家クロード・ドビュッシーの生誕後150年にあたる年。
ドビュッシーは同時代の芸術家に強い興味を持ち、
親しいコレクターが所有するドガルノワールカミーユ・クローデルらの
革新的な作品に関心を寄せていたそうです。
ここでは、19世紀後半のフランスで音楽と美術が相互に結びついて生み出された芸術作品を
オルセー美術館オランジュリー美術館の名品で紹介されています。

バーン=ジョーンズロセッティモーリス・ドニエミール・ガレ
北斎広重ルドンモネなど好きな画家の作品いっぱい展示されてて嬉しかった。

象徴派や印象派だけでなく、
日本の浮世絵作品からも数々のインスピレーションを得ていたというのは、
この展覧会で初めて知りました。
いろんなとこでいろんな人や作品が繋がってるんだなあ…なんともステキな縁です。

ドビュッシー
北斎の浮世絵「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(1831〜1834年)を見て感動、
そのインスピレーションから交響詩「海」(1905年)という曲を生み出し、
この曲の楽譜の初版の表紙にこの絵を採用したというエピソード、
とても興味深かったです。

特に気に入った作品は…
エドワード・バーン=ジョーンズ「王女サブラ」(1895年)
エミール・ガレ「蜻蛉草花文花瓶」(1880〜1900年頃)
オディロン・ルドン「『夢想』VI 日の光」(1891年)

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 三菱一号館美術館 
「バーン=ジョーンズ展 —装飾と象徴」

バーン=ジョーンズ展チラシ.jpg

三菱一号館美術館_0817_01.jpg

ここの美術館に隣接してる庭園はいつ見ても素敵。

三菱一号館美術館_0817_02.jpg

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三菱一号館美術館_0817_05.jpg

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三菱一号館美術館_0817_08.jpg

コルネリス・ジットマン(オランダ)「午睡」(1982年)
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18時過ぎ頃、館内に入ったら…うわ〜並んでる!
夕方〜夜だったら割と空いてるかと楽観しきってた…甘かった。
まあ、会期終了間近だし、しょうがないよね。
18日(土)、19(日/最終日)はもっと混むんだろうな…。

でも、たまたまこの時間帯に来てラッキーだった。
なんでも8月から毎週木・金曜の18:00〜19:30入館者にかぎり、
大人料金が1,500円→1,000円になる夜得プラン“アフター6”割引が実施されてるそうで、
東京駅周辺美術館MAPの2館目割りよりお得だった♪嬉しい♪

ラファエル前派率いるダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
「『夢の国』に住む一番素敵な若者の一人」と言わしめ、
親友ウィリアム・モリスとともに優れた装飾美術を生み出し、
アーツ・アンド・クラフツ運動ウィリアム・モリスが主導したデザイン運動)の
礎を築いた画家エドワード・バーン=ジョーンズ
彼の手による神話や物語、宗教を題材にした色彩豊かで装飾性の高い作品の数々。
日本初の個展でもある今回の展覧会は、
油彩、水彩、素描、タペストリー、貴重書など約80点で構成されています。

会場内もめちゃ混み!
とにかく人・人・人で、ひとつひとつじっくり鑑賞できなかったのは残念だけど、
気に入った作品だけでも頑張って(?)観ましたよ。

本の中の写真で初めてみた時から一目惚れしてた
『運命の車輪』(1871〜1885年)、『眠り姫—連作「いばら姫」』(1872〜1874年頃)を
生で観れたのがとにかく一番嬉しかった。
(所有本に掲載されている絵とは所蔵美術館違うし、細かいところで違う点はあるけどね)

あと、ずっと昔(今ほど美術に興味持ってなかった頃)に
どこかの本で見つけて以来、大好きだった絵も
バーン=ジョーンズによる原画だったことをこの日初めて知ってビックリ!
ウィリアム・モリス「世界の果ての泉」(1896年)って本の中の挿絵。

他の作品で気に入ったのは…
『「怠惰」の戸口の前の巡礼』(1884年)
『フローラ』(1868〜1884年)
『牧神の庭』(1886〜1887年)
『水車小屋』(1899年)
ウジェーヌ・ゴジャン/エドワード・バーン=ジョーンズ原画
『フラマ・ウェスタリス』(1887年)
エドワード・バーン=ジョーンズ原画/モリス商会制作
『東方の三博士の礼拝』(1894年[原画:1890年]/タペストリー)
『聖杯堂の前で見る騎士ランスロットの夢』(1896年)

帰りがけ、当然図録は買い!

バーン=ジョーンズ展図録.jpg

三菱一号館美術館_0817_10.jpg

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