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「特別展 五百羅漢—増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」 [*アート鑑賞]

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6月17日(金)、江戸東京博物館で開催中の
「特別展 五百羅漢—増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」
行って来ました。
江戸東京博物館へ行くのは今回が初めて。
「ぐるっとパス」のおかげで割引料金で鑑賞できました♪

徳川将軍家の菩提寺として知られる
東京都港区・増上寺に秘蔵された「五百羅漢図」全100幅
幕末の江戸に生きた絵師・狩野一信(1816〜1863年)が、
10年の歳月をかけて描いた驚異の大作群。
明治初期の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく:仏教寺院・仏像・経巻を破棄し、僧尼など出家者や寺院が受けていた特権を廃すること←自分用覚え書きね)や、
第二次世界大戦中の空襲などの苦難を乗り越え、
大切に守られ続けてきたこれらの仏画が
寺外で初めて一挙公開されるという今回の特別展。

何やらあちこちで
「スゴイ!」「圧倒的過ぎてヤバイ」との評判を聞きつけて、
「これはぜひともこの目で確かめねば」と足を運んで来ました。

「奇天烈」「偏執的狂気」「空前絶後」…
これらの言葉が大袈裟でも何でもなく、
寧ろこんだけ言葉を尽くしても足りないんじゃないか!? 位のド迫力に
ただひたすら圧倒されて帰って来ました。

計500人もの羅漢釈迦の弟子として、既にこの世にいない釈迦の残した法を求め、それを悟った者)達を大人の背丈ほどもある画面いっぱいに100幅描くという構想だけでも驚愕ものなのに!!
加えて、あの言い様のない趣や含みを感じさせる緻密な描き込みっぷり。
…すごく凄かった…。
かと思えば、コミカルな描写もあちこち盛り込まれていたりで、
一言二言では言い表しきれない奇妙な魅力を感じました。
ちなみに作品解説テキストも面白かったです。
「光のビーム」とか「地獄の場面でブレイク」とか…(笑)。

今も頭の奥にオッサン(羅漢)達と極彩色の壮絶な世界
しっかと焼き付いて離れないよ。

一信約10年もの歳月を「五百羅漢図」の制作に費やしたものの、
96幅まで描き終えた数え年48歳で病没してしまったそうです。
残り4幅は、妻の妙安と弟子の一純が補って完成させ、
1863〈文久3〉年に増上寺に奉納されました。

なるほど確かに
最後の幅に近づいていくほど作品の勢いは失速、
小粒で散漫な印象がシロウト目にもハッキリわかってしまう…悲しい。
人が沢山いる会場内なのに思わず涙ぐんでしまった。

全身全霊、生涯を懸けて描き続けた作品の数々。
病に蝕まれ、志半ばで完成を見ないままこの世を去る時、
彼は何を思ったのだろう。

評判に違わない、
凄まじい力作群と絵を通して垣間みる一信の生き様
圧倒されまくった濃密&吃驚なひと時でありました。

帰りがけにはもちろん図録を購入!
この強烈な鑑賞記憶を少しでも自分の中にとどめておきたくて。

五百羅漢図録.jpg

あと、お土産に「五百蜜柑(ごひゃくみかん)」なるネーミングの
お菓子も買って帰りました。
コラボ商品というより、あくまで駄洒落という位置づけらしい(笑)。
ミカン風味の餡がさっぱりしていて美味しかったです。

隣の絵は菓子箱についていたおまけ
五百蜜柑_01.jpg

五百蜜柑_02.jpg

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