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新井素子「グリーン・レクイエム/緑幻想」 [*読書ノート(国内)]

【※この日記は別サイトで2008年10月19・27日にアップしたものを転記しています】

 

グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫)

グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫)

  • 作者: 新井 素子
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 文庫

 

新井素子の名前はずっと前から知っていたものの、実際に作品を読んだのは本当に最近だったりする。初めて読んだ「ひとめあなたに…」が気に入ったので、2冊目はこの本を選んでみた。

子供の頃からSF好きだった夫は、中学生ぐらいの時にこの作品も読んだことがあると言ってたけど、読む楽しみが減ってしまうので、感想はまだ聞いてない。

 

で、読んだのはまだほんの30ページくらい。

が、序盤の序盤でいきなりジャブが!!!

 

(以下、本文より抜粋)

あたしは慌てて水を運ぶ。きゃん、あたしのドジ。いくらピアノに熱中してたからって、お客がはいってきたのにも気づかないなんて。

 

『きゃん、あたしのドジ』


………。……………。

…いやいやいや、ま、まだつっこまないぞ。

この作品は、ストーリーが泣けるって聞いてるから絶対最後まで読む。

でも時代を感じる言い回しだ。80年代ネタ・昭和ネタ大好物な自分としてはこういうフレーズにも目がないんだけどね。

 

なんでもこの作品は、作者が大学在学中(1980年)に発表されたのだとか。

 

もしかして30代後半の今より、中高生時代に読んでおくべき小説だったんだろーか?…と思いつつも、新井素子ワールドを楽しんでみたい。

 

*************************** 

最初の『グリーン・レクイエム』の方は、SFというよりほぼ100%ラブストーリー。

 

子供の頃に迷い込んだ山奥の洋館での不思議な出会い、植物、音楽(ピアノ)、許されざる恋、悲しい結末…とお話のイメージとしては私も好きな世界。

でも、文体がかなり独特だし、何よりも「てにをは」省略されまくりだから、話の流れを理解するのにちょっと時間がかかってしまった。

 

ラストには泣いたよ。

これ読んだのがまだ中高生の頃だったら、もっとわんわん泣いてたかな。

 

ただ、主人公とヒロインの会話がやっぱりちょっと…。

「魚さん、ぱく」「お、あっち。ざりがにだぜ」

読んでるうちにこっちがこっ恥ずかくなってきて、一人で部屋を何度も転がったわ。

一番のヒットはやっぱり「きゃん、あたしのドジ」

 

***************************

 

続編の『緑幻想』の方は、全部つまんないってことはなかったけど…途中で引き込まれる場面は幾つかあったけど…今のところは「一回読んだらもういいや」というのが正直な感想かな。

(新井素子ファンの方、もしこれ読んでたらごめんなさい)

 

…とはいっても、『グリーン〜』の時に描かれた愛とはまた違って、大きな意味での「愛」がテーマとして取り扱われていたり、「植物と人類の関係」など現在の地球の環境問題ともリンクするようなエピソードもあったりして、なかなか考えさせられる部分が。

なので、少なくとも「読まなきゃよかった」という風には思っていないです。

 

新井素子の作品は、まだ読んでみたいものがいくつかあるので、時間をおいてまた本屋か図書館でチェックしてこよう。


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