小川未明「小川未明童話集」 [*読書ノート(国内)]
小川未明の童話は、大人になってから知りました。
酒井駒子さんのイラストによる絵本がとても印象的で、
以来、未明氏の原作も読もう!読みたい!と思ってて。
「日本のアンデルセン」とも呼ばれ、児童文学の近代化、地位の向上に貢献した作家で、
代表作は『赤いろうそくと人魚』など。
今回読んだ本は25編の童話から構成されていて、始まりは、やはり『赤いろうそくと人魚』から。
子供向けのお話でありながら、
人間のエゴとか社会の残酷さなど、物事の隠れた面をしっかりグリグリとえぐってる。
絵本から知った作家だけど、文字だけでも、こう…迫ってくるものがあった。
特に強く頭に残ったのは、
『赤いろうそくと人魚』はもちろんとして、『月とあざらし』も泣ける。
他には、『飴チョコの天使』『百姓の夢』『負傷した線路と月』
『殿さまの茶わん』『黒い人と赤いそり』も。
ところで、
『百姓の夢』の「百姓」は、もっときつ〜くとっちめてやればイイのに…と思ってしまった私;
おとなしいけど、人の感情がわかる、やさしい牛に対してあの仕打ちかよ…ってね。
あまりにも可哀想じゃないか。
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