「太陽がいっぱい」 [*映画]
●監督:ルネ・クレマン
●原作:パトリシア・ハイスミス
●音楽:ニーノ・ロータ
●1960年/フランス・イタリア
2014年6月16日(月)13:00〜15:30、ザ・シネマにて視聴。
これだけ有名にもかかわらず、今まできちんと観たことがなかったので…。
押さえておいて正解!
米国の貧しい青年トムは、
イタリアに渡って戻ってこない友人フィリップを連れ帰るよう彼の父親から依頼される。
高額の報酬で依頼を引き受けたトムは、
フィリップが婚約者マルジュと遊びに明け暮れるナポリにやって来る。
フィリップを説得するため行動を共にするが、
自分を見下す態度への怒りや金持ちに対する嫉妬が渦巻いていき…。
地中海にギラギラと灼けつくような太陽の眩しさとトムの野心家ぶりがバチッとハマる。
トム役を演じるアラン・ドロンの彫刻のように美しい顔立ちとスリムな体躯に見蕩れつつ、
悪事がいつバレるかハラハラの展開も面白かった。
クールにやり過ごしているようでいて内心慌ててるのか、
場当たり的な行動が所々コミカルっぽく見えてしまうのも可愛い(笑)。
船上のシーンの撮影はすごく大変だったろうな…。
フィリップ役には、
先日観た『死刑台のエレベーター』のジュリアン役も演じていたモーリス・ロネ。
鋭い眼光が印象的な刑事役のエルノ・クリサも渋くてカッコよかった。
最後の最後、トムのセリフが効いています。
そして、笑顔。
そして、直後のどんでん返し。切なかった・・・。
オープニング・クレジットでふと名前が目に止まったニーノ・ロータ、
この名前確かどこかで…?と思ったら、フェリーニ映画で音楽を担当していたあの方だったのね。
素晴らしい音楽だったけれど、Wikipediaによると、
ニーノ・ロータは、この作品に携わった事に大変な不満を残しているそうで…。
『フェデリコ・フェリーニの常連作曲家であった彼は、
フェリーニのようにお互いに話し合いながら音楽を練っていく方法を是としていた。
しかし、本作の監督であるルネ・クレマンは、
居丈高にロータにフィルムを一方的に送りつけ、これに似合う音楽を作れと命令したため、
クレマンの態度にロータは立腹したという。』
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