ひとり美術館ハシゴ【20】 [*アート鑑賞]
2月14日(火)は、
東京国立近代美術館、ニューオータニ美術館に行って来ました。
●東京国立近代美術館で「ジャクソン・ポロック展」
「近代日本の美術」展、「原弘と東京国立近代美術館」展を観る
(ぐるっとパスを利用)
↓
*竹橋駅から東西線で九段下駅へ。半蔵門線に乗り換え永田町駅へ移動
↓
●ニューオータニ美術館で「大谷コレクション展」を観る
(ぐるっとパスを利用)
…と、今回はこんな感じの流れで2館の展覧会を回りました。
■ 東京国立近代美術館 ■
「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」
所蔵作品展「近代日本の美術」
「原弘と東京国立近代美術館 デザインワークを通して見えてくるもの」
昨年から楽しみにしてただけに、今回は感激もひとしお。
ポロックを知ってまだ年月も知識も浅い私だけど、
彼の作品観てると説明できない何か込み上げるものがある。
彼の劇的な人生を思いながら観ると時には泣きそうにもなる。
「自分のやっていることを大まかには理解している/絵の具の流れをコントロールできる/そこに偶然はないし、始まりも終わりもない/絵がうまくいかない時もある/でも変更やイメージを消し去ることを恐れない」
(ポロックによって語られた言葉の中から抜粋)
「誕生」(1941年頃)の旋回しつつ上昇していくイメージ、
「トーテム・レッスン2」(1945年)の
色使いに派手さはないのにまるで迫ってくるかのようなイメージ。
初期〜形成期にかけての作品にもハッとさせられます。
そして、1947〜1950年における成熟期。まさに革新の時!
「ナンバー11, 1949」(1949年)、「ナンバー25, 1950」(1950年)、
「インディアンレッドの地の壁画」(1950年)、
「ナンバー7, 1950」(1950年)、「黒と白の連続」(1950年頃)など
圧倒的で独創的、躍動感に満ち満ちた作品の連続!
「インディアンレッドの地の壁画」は
1976年パーレビの時代イランに所蔵され、
直後のイラン革命以来門外不出となっていたもの。
リズム感、力強さ、優美さ。
それぞれの生命をもった多数の線が独自の運動をなしています。
一見荒々しい混沌のようなものの向こうには何らかの種類の静謐な秩序が。
(↑この辺は会場内紹介テキストの受け売り・笑)
成熟期の絵が素晴らしいのはもちろんだけど、
低迷期といわれる後期〜晩年の苦悩の時期に描かれた絵も好きです。
他の美術館で観てお気に入りだった作品もあって嬉しかったな。
ブリヂストン美術館で観た「ナンバー2, 1951」(1951年)、
国立西洋美術館で観た「ナンバー8, 1951 黒い流れ」(1951年)など。
それと、余談ながらビデオ映像や写真をみて、
この方は制作中のお姿もほんっっっと絵になるよなあ…と思った。
カッコ良過ぎ!
ポロック展鑑賞後は
所蔵作品展「近代日本の美術」と「原弘と東京国立近代美術館」を鑑賞。
所蔵品展のフロアはやっぱり広々として落ち着くなあ。
「原弘と東京国立近代美術館」で展示されていたポスターも素晴らしかった!
原弘(はらひろむ)氏は
国立近代美術館が京橋に開館した1952年から1975年と実に23年間にわたって
この美術館の展覧会ポスターをほぼ一貫して手掛けていたそうです。
またポスターだけでなく、
招待状、展覧会カタログの表紙、機関誌などの印刷物デザインも
この方によるものなのだとか。すごいな。
バウハウス展、ルネ・マグリット展、ポール・デルヴォー展など
もしもっと早く知っていたら or 生まれていたら是非とも行ってみたかった
展示会のポスターがわんさか!!
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■ ニューオータニ美術館 ■
「大谷コレクション展」
またまたぐるっとパス大活躍。こちらでは無料で楽しめました。
館内は誰もいなくて静か!快適!
おなじみのベルナール・ビュフェ「黄色と緑色の花瓶の花束」(1978年)、
「チューリップのある静物」(1978年)、
そしてモーリス・ド・ヴラマンク「花束(青い花束の方ね)」(1930年)が
お気に入り。
速水御舟の作品(「伊勢物語」双幅/1917〈大正6〉年)も
鑑賞できて嬉しかったです。
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それと、用事があってふらりと寄ったリブロ池袋では
なんと「宇宙兄弟」の複製漫画原稿&カラーイラスト展と
丸尾末広原画展が!
これはラッキー!嬉しい!
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