「特別展 写楽」 [*アート鑑賞]
5月27日(金)、東京国立博物館 平成館で開催中の
「特別展 写楽」に行って来ました。
(ぐるっとパス利用)
浮世絵&歌舞伎ビギナーで知識は相当に乏しい私ですが、
あの写楽のほとんど全ての作品が網羅されてるとあっては、
何としても行くっきゃない!!!!!
寛政6(1794)年5月、
江戸三座の役者を個性豊かに描いた
豪華な雲母摺り(きらずり)の大首絵28枚を出版し
浮世絵界に突如姿を現した東洲斎写楽。
翌年1月までに140点を超える浮世絵版画を制作しながら、
その筆を断って忽然と姿を消してしまいました。
写楽は、その生涯に不明な点が多いため
長きに渡り「謎の絵師」と呼ばれ続けています。
今回の企画展では、世界各国から集められた約140図・約170枚の作品によって
写楽版画の全貌を明らかにするとともに、
同時代の他の浮世絵師の作品との比較を通して、
写楽作品の造形のありあまる魅力がふんだんに紹介されています。
まさに「役者は揃った。」
写楽が残した版画は、題材となった歌舞伎の上演時期によって
制作時期が4期に分けられています。
活躍期はたった10ヶ月。
写楽作品は現代の私たちにも非常に新鮮な魅力を感じさせてくれます。
第一期のダイナミックかつユニークさに満ちた造形は
一度見たら忘れられないほどの強烈なインパクト!
…が、期毎に作風が変わり、
後になるほど写楽の個性的な魅力は影をひそめ、作品としての質も下がり、
人気は次第に衰えていったと伝えられています。
また、人物の特徴をよく捉えているといっても
容姿の欠点までをも誇張して描く写楽の絵は、
役者たちの美化された姿を求めるファンが求めるものと違っており、
絵の売れ行きは決して芳しいものではなかったようです。
(モデルとなった役者たちからも不評だったらしい…)
【「特別展 写楽」図録&Wikipediaより抜粋】
でも、彼の生み出した独特な世界、他の絵にはない不思議な魅力、
見る人の心を捉えて放さない明快かつ刺激的なこの個性は
これからもずっと伝え続けていってほしいなと思いました。
写楽作品で特に気に入ったのは…
●「三代目佐野川市松の祇園町の白人おなよと市川富右衛門の蟹坂藤馬」
●「初代市川男女蔵の奴一平」
●「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」
●「三代目市川高麗蔵の滋賀大七」
●「三代目沢村宗十郎の名護屋山三元春」
●「四代目松本幸四郎の大和のやぼ大じん
実は新口村孫右衛門と初代中山富三郎の新町のけいせい梅川」
(全て寛政6〈1794〉年)
写楽以外の絵師作品で気に入ったのは…
●栄松斎長喜「青楼美人合 扇屋内華扇 よしの たつた」
「四季美人 雪中美人と下男」(いずれも寛政6〈1794〉年頃)
●歌川豊国「役者舞台之姿絵 はま村や
(三代目瀬川菊之丞の大和万歳 実は都九条の白拍子久かた)(寛政6〈1794〉年)
●歌舞妓堂艶鏡「三代目市川八百蔵の梅王丸」(寛政8〈1796〉年)
「特別展 写楽」鑑賞後は、同じ平成館の一階にある考古展示室で
「日本の考古」を観ました。
その時の様子は次の記事で書きたいと思います。
あ、写楽といえば、
本館一階にある「みどりのライオン」スペースで
「ハンズオン体験コーナー『写楽に挑戦!』」というのをやっていて、
写楽絵スタンプ押してきました。
複数のスタンプを一枚の紙に押すと写楽の絵が完成します。
わは、結構ズレてるな…(笑)。
平成館&本館を回った後、図録を買って帰りました。
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